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武豊×サンデーレーシング「8年ぶり」芝1800m新馬戦V! 故障でクラシックを断念した「超大物」との忘れ物取りへ

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武豊騎手 撮影:Ruriko.I

 6日、札幌5Rの2歳新馬戦(芝1800m)は、武豊騎手の1番人気ガイアメンテ(牡2歳、栗東・須貝尚介厩舎)が優勝。単勝1.4倍の期待に応えて、評判馬が堂々のデビューVを飾った。

「強かったね。いい走りを見せてくれた」

 7頭の少頭数ながら、G1馬の弟など好メンバーが顔を揃えた一戦。雨の影響で重馬場だったこともあり、一筋縄にはいきそうにないと思われたが、終わってみればガイアメンテと武豊騎手の独壇場だった。

 4番枠からスタートしたガイアメンテは、1コーナーを4番手で通過。ペースが落ち着いたこともあり、バックストレッチに入る付近でかなり持って行かれているように見えたが、武豊騎手が上手く宥めて2番手をキープする。

 そのまま最後の直線に入ると、C.ルメール騎手のコルレオニスを楽に交わして先頭へ。最後までノーステッキのまま2馬身差をつけてゴールした。

「2コーナーで引っ掛かり気味だったので、見ていて焦りましたが、レース後の武豊騎手は『安心して乗っていられた』と話しており、大した影響はなかったのでしょう。まだまだ荒削りですが、素質は相当高そうですね。来年のクラシックに向けて、ついに横綱級が現れたのではないでしょうか」(競馬誌ライター)

「今後が楽しみです。それぐらいの素材ですよ」

 盤石の手綱で勝利に導いた武豊騎手からも、翌春を意識させるコメントが飛び出した。ガイアメンテは父ドゥラメンテ、母は海外G1・2勝ミュージカルロマンスという良血馬でもある。

 管理する須貝調教師によると、ガイアメンテは次走、来月2日の札幌2歳S(G3)を視野に調整されるとのことだ。約1ヶ月後、期待のクラシック候補の走りに再び注目が集まることは間違いない。

 なお、武豊騎手とサンデーレーシングのタッグが芝1800mの新馬戦で勝利を挙げるのは、2015年のポルトフォイユ以来、およそ8年ぶりにもなった。

故障でクラシックを断念した「超大物」との忘れ物取りへ

 ディープインパクト産駒で母ポルトフィーノ、祖母は女傑エアグルーヴという超良血馬だったポルトフォイユ。今から8年前に開催された宝塚記念(G1)当日の芝1800m新馬戦を、武豊騎手を背に5馬身差で圧勝した。

 その血統背景に違わぬ走りっぷりでVを決めた同馬には、武豊騎手からも「調教から良かったが、レースに行ってさらに良かった。来年が楽しみです」と絶賛するコメントが飛び出た。レジェンドとしては、ゆかりの血統馬でもあるポルトフォイユとともに、翌春の大舞台を見据えていたに違いない。

 だが、それから約3ヶ月後、ポルトフォイユは競走馬にとって「不治の病」ともいわれる屈腱炎を発症してしまう……。およそ1年以上の休養が必要と見込まれ、翌年のクラシックは絶望的となってしまった。

 ポルトフォイユはその後、長期休養を経てクラシックが終了した3歳11月に復帰。自己条件で3着に入ったものの、再び順調さを欠いてしまい、わずかキャリア2戦で競走生活を退くこととなった。

「宝塚記念当日の芝1800m・新馬戦といえば、後の活躍馬が続出していることで近年注目を集めているレース。この舞台で圧勝劇を演じたポルトフォイユは、間違いなく超大物でした。無事であれば相当の出世が期待できたと思います。

それだけに、故障でわずか2戦で引退してしまったのは、いま思い出しても本当に残念な1頭でしたね。初戦で手綱を取った武豊騎手も相当手応えを感じていたようなので、無念だったと思われます」(同)

 そんな未完の大器以来、サンデーレーシングとのタッグで芝1800mの新馬戦をものにした武豊騎手。果たしてポルトフォイユとの“忘れ物”を、ガイアメンテで取りに行けるだろうか。

GJ 編集部

GJ 編集部

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