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【フェブラリーS予想】各陣営の「思惑と駆け引き」が勝敗分ける?人気のウィルソンテソーロに落とし穴…「頼れる助っ人」が万馬券のトリガー

【フェブラリーS予想】各陣営の「思惑と駆け引き」が勝敗分ける?人気のウィルソンテソーロに落とし穴…「頼れる助っ人」が万馬券のトリガーの画像1

 ついこの前に東西金杯が終わったと思いきや、はや2月も後半戦に突入。金杯で乾杯といかずに完敗で終わったファンにとって、G1開幕は仕切り直しの一戦として申し分のない条件だ。

 トップクラスの馬たちがサウジアラビアやドバイへ遠征することもあり、近年はメンバーレベルの低下を危惧されているフェブラリーS(G1)だが、同時期に1着賞金が10倍超えのレースがあるなら当然か。仕事にしても給料が10倍以上に増えるのなら喜んで転職する。

 それにしても円安が加速する日本との賞金格差は開く一方である。バブル景気とは一体何だったのか。

乗り替わりの多発が波乱のカギ?

 本題の予想に話を転じると、レベル云々よりも馬券的な妙味が気になってしまうのが競馬ファンの性かもしれない。一時は出走できるか否かも心配されたオメガギネスも滑り込みでセーフ。天下のC.ルメール騎手が騎乗するなら上位人気は確実だろう。

 個人的には過去5戦で手綱を取った戸崎圭太騎手に同情したくなるのは、3勝2着2回と悪くない騎乗で降板を告げられたこと。ここ一番で物足りなさのある人物というイメージに納得はするものの、レモンポップやドライスタウトにウシュバテソーロなど、チャンスのある馬とのコンビが継続とならなかったのは残念だ。

 キーマンとなる戸崎騎手の騎乗馬がいるなら、意地を見せて欲しかったところだが、当日の東京競馬場にいながら見学が決定。不運に見舞われた名手の胸中やいかに……。

 その一方で戸崎騎手が過去に騎乗していた馬以外にも、他の騎手に乗り替わった馬が複数いるのも今年のフェブラリーSのポイントとなりそうだ。以下は前走の騎手から乗り替わりのあった馬の一覧。

イグナイター    西村淳也(笹川翼)
ミックファイア   矢野貴之(御神本訓史)
オメガギネス    ルメール(戸崎圭太)
ガイアフォース   長岡禎仁(西村淳也)
レッドルゼル    北村友一(横山典弘)
ウィルソンテソーロ 松山弘平(原優介)
アルファマム    キング(菅原明良)
※敬称略

 この中で元主戦騎手がいるにもかかわらず、別の馬に騎乗するのはガイアフォースとミックファイアの2頭。御神本騎手の場合はお手馬2頭の選択であり、本人なりにも苦渋の決断だったと思われる。

 ただイグナイターの西村淳騎手の場合、近走でコンビを組んでいた笹川騎手や田中学騎手ではなくテン乗りだった。陣営からの騎乗依頼に「勝てますよ」と快諾した西村淳騎手は尼崎出身。同じ兵庫のコンビとしてもJRAの強敵相手に力が入るはずだ。

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ガイアフォース 撮影:Ruriko.I

 とはいえ、これはあくまで個人的な感情であるものの、ガイアフォースと西村淳騎手のコンビを高く評価していただけに、“ガイアフォース推し”として少々寂しさもある。ならいっそのこと倒してくれないかという結論に至った。

 この馬は昨年の安田記念(G1)でも勝ち負けを期待していた。後方から差す競馬には不満だったが、天皇賞・秋(G1)はしっかりと持ち味を生かす好位追走。よりによってイクイノックスさんが強気過ぎる競馬をした影響で5着に敗れたが、走破時計1分56秒2なら例年の勝ちタイムを十分上回っている。

 また、1番人気6着に敗れた前走のチャレンジC(G3)は度外視してもいい。菊花賞(G1)やアメリカジョッキークラブC(G2)の敗戦でも感じたが、意外とレースの疲れが残るタイプ。本質的にはイクイノックスのように間隔を空けた方がよさそう。そういう意味では12月のはじめから休み明けとなる今回はフレッシュな状態で挑めるのではないか。

 幸い追い切りも栗東の坂路で軽快なフットワークを披露して好タイムをマーク。馬体に太目感もなかったため、後はダートが合うかどうかだけ。血統的には母父にクロフネの名前があるように適性にも期待できる。スピードはあるけど一瞬の切れる脚はないところなんかはクロフネっぽい気がしている。

 今回は知名度の低い長岡騎手ということで人気の盲点となりそうだが、2020年に最低人気のケイティブレイブを2着に持ってきた腕は確か。騎乗馬に恵まれていないだけで信用はできる騎手である。本命は迷わずコレ。

 相手には長岡騎手以上に頼りになりそうな助っ人、B.ムルザバエフ騎手が騎乗するドゥラエレーデでいいだろう。最終追い切りでは栗東の坂路で4F49秒1の猛時計を叩き出したことについては、少々やりすぎの心配もあるが、マイル戦でスピードを要求されるならありだ。

 3番手には安心と信頼のルメール騎手が乗るオメガギネス。やはりグリーンチャンネルC(L)の圧勝は鮮烈。不良でも1分34秒3の勝ち時計はインパクトが強かった。なんだかんだで、結局ルメールのオチに警戒して軽視はしない。

 残りはセキフウ、タガノビューティー、レッドルゼルの3頭まで。

 人気どころで疑いたいのは、ウィルソンテソーロ。近2走のG1でほぼ完璧な騎乗をしていたにもかかわらず、今回は松山弘平騎手へと乗り替わり。この馬の好走は原騎手ありきと考えているので割り引く。

 頼れる助っ人の騎乗する馬を中心に組んでみたが、万馬券も十分に期待できる馬を選んだつもりである。

■買い目

◎ガイアフォース
○ドゥラエレーデ
▲オメガギネス
△セキフウ
△タガノビューティー
△レッドルゼル

◎から馬連5点流し、◎軸の3連複5頭流しの10点。

高城陽

高城陽

大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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