名門所属の良血馬がデビュー戦「5馬身差」ノーステッキ圧勝劇! 出世レースを無敗で制したクラシック候補に続く「超新星」現る
3日、阪神4Rに行われた3歳未勝利(芝1600m)は、これが初出走だった3番人気ジュンヴァンケット(牡3歳、栗東・友道康夫厩舎)と岩田望来騎手のコンビが5馬身差の圧勝を決めた。
キズナ産駒の同馬は母ピクシーホロウという血統。この名前にピンときたファンも多そうだが2021年スプリンターズS(G1)の覇者で昨年末をもって引退、種牡馬入りしたピクシーナイトの半弟だ。21年のセレクトセールにおいて1億1000万円(税込)という高値で取引された期待の良血馬である。
昨年11月にゲート試験に合格したが、管理する友道調教師いわく「まだ緩さがある」とのことで放牧に出された。既走馬相手のデビュー戦となったことから、この血統でも3番手評価だったことも無理はなかったか。
レースでは15頭立ての中団後ろを追走。外目で先行勢を見ながら終始スムーズなレース運びで最後の直線を向いた。
鞍上のゴーサインが出るとすぐに反応し、まさに矢のような伸びで先行各馬を一気に飲み込んだ。岩田望騎手は最後までノーステッキだったが、それでもライバルたちを5馬身以上も置き去りにしてしまった。
「ここは前走2着のミッキースターダムやリチャードバローズなどのいる骨っぽいメンバー構成でしたが、初出走でこれだけ差をつけたジュンヴァンケットは力がワンランク以上抜けていたみたいですね。
上がり3ハロンもメンバー唯一の33秒台となる33秒4だった上、2位のそれを0秒8も上回ったのだから文句なしです。初陣こそやや遅れましたが、これは楽しみな馬が現れましたよ」(競馬誌ライター)
ジャスティンミラノに続く「超新星」現る
インパクト大の走りでデビュー勝ちを決めたジュンヴァンケットにはレース後、SNSやネット掲示板でも「ひさびさに度肝を抜かれる勝ちっぷりだった」「強すぎワロタ」「すでに重賞級なのでは」「ピクシーナイトに続く活躍を期待」といった称賛の声が多数寄せられた。
また所属する友道厩舎は同じキズナ産駒のジャスティンミラノがデビュー2連勝で出世レースの共同通信杯(G3)を制し、一気に牡馬クラシックの主役候補に躍り出ているが、3歳世代にまた新たな超新星が誕生したといえそうだ。
「半兄ピクシーナイトはマイル以下の重賞2勝、同じく半兄のフェーングロッテンもラジオNIKKEI賞(G3)制覇と1800m以下で実績が目立っていますが、ジュンヴァンケットに関しては初戦を見る限りだと距離延長にも対応できそうな印象を持ちました。
日本ダービー(G1)3勝を誇る名トレーナー・友道調教師がこの先どのような舵を取るか非常に楽しみですね」(同)
「道中もスムーズでしたしラストは見ての通り弾けてくれました。血統的にも期待している馬ですからこれからが楽しみです」
レースで騎乗した岩田望騎手も将来性を高く評価したジュンヴァンケットの走り。遅れてきた大器の次戦に引き続き注目したい。
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