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JRA「落馬骨折」鮫島克騎手へ田辺騎手がエール!アイビスSD“棚ぼた”勝利に「僕も昔、池添さんに……」

「ライオンボスの主戦は5年目の鮫島克騎手だったんですが、前日に小倉で騎乗した際に落馬。左上腕骨骨折、左膝靭帯損傷の疑いとして病院に搬送されました。

もちろん鮫島克騎手が騎乗していてもアイビスサマーダッシュを勝てたかはわからないですが、キャリア最高のチャンスだったことは明らか。それだけに残念としか言いようがありません」(競馬記者)

 記者曰く、レース前には「普通に出れば、重賞でも一番スピードがある」とライオンボスに絶対的な信頼を寄せていたという。この日、本番でその発言が証明された形となったが、残念ながら鞍上に鮫島克騎手の姿はなかった。

「鮫島克騎手のお父さんは、佐賀競馬でレジェンド級の実績を上げ『キングシャーク』の異名を誇る鮫島克也騎手。まさに競馬界のサラブレッド的な存在ですが、競馬学校卒業時には“主席”に贈られるアイルランド大使特別賞を受賞し、デビューイヤーで39勝を上げて新人王を獲得するなど、その名に恥じない若手有望株です。

 ただ、2年目以降も順調に勝ち星を上げていましたが、重賞は昨年の2着(中日新聞杯(G3))が最高と、これまで縁がありませんでした。それだけに今回は、本人もかなり気合が入っている様子でしたが……」(別の記者)

 まさに、好事魔多しになってしまったというところだろうか。

「乗り替わりになった鮫島克駿は、ちょっとかわいそうだなと思うし、僕も昔G1(直前)で騎乗停止になった時(2011年、マイルCS)にエイシンアポロンで池添(謙一)さんに勝たれたことがあったんで……。その時の気持ちにちょっと似てるかもしれないですけど、そういう思いを糧にしてこれから頑張ってもらいたいですね」

 レース後の勝利騎手インタビューで、そう鮫島克騎手にエールを送った田辺騎手。本人が語る通り、騎乗停止と落馬負傷の違いこそあるが、当時の田辺騎手もまだG1は未勝利だった。それだけに、前走の富士S(G3)を勝って挑んだ相棒に騎乗できなかったことには、忸怩たる思いがあったに違いない。

 落馬負傷後、北九州市内の病院へ搬送された鮫島克騎手には、ファンから「早くケガ直せよ!」「復帰する日を待っています」「またライオンボスとのコンビが見たい」など、早くも温かい言葉が続々と寄せられている。

 ライオンボスは、これで3連勝。1番人気に応えた重賞初制覇で、いよいよG1獲りも見えてきた。最短のターゲットは、秋のスプリンターズS(G1)か。果たして、そこで鮫島克騎手とのコンビ復活はあるのだろうか。いずれにせよ、1日でも早い復帰が待たれるところだ。

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