JRAグランアレグリア「回避か」ステルヴィオも出走取消。ルメール煽りで「浜中俊がちょっとかわいそう」
来週、開催予定の秋のG1戦線開幕戦・スプリンターズS(G1)。今年も快足自慢が顔を揃えるとみられていたが、今日になってステルヴィオ(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)が、出走を回避すると伝えられた。
報じた「デイリースポーツ」によれば、ステルヴィオは16日(月)に右目に炎症が発生。治療を行っていたものの回復が遅れ、レースに万全の状態で臨むことが難しいため、出走を見送ることにしたという。木村調教師は「現在は詳しい原因を調べている段階」だといい、「出走させることができず申し訳ありません」と頭を下げた。
ステルヴィオは昨年のクラシックで期待されたものの、皐月賞(G1)4着、日本ダービー(G1)8着に終わっていた。それでも秋は、毎日王冠(G2)で古馬相手に2着と好走すると、マイルチャンピオンSでG1初制覇を達成。これからのマイル戦線を担う1頭として目されていた。
だが、今年は大阪杯(G1)で14着と大敗。さらに得意なはずのマイル戦である安田記念(G1)でも8着と成績が振るわず。秋からの巻き返しに期待されていたものの、今回の故障で先送りになってしまった。
「ステルヴィオは中間に僚馬と併せて、Wコースで6F88秒、ラスト11秒7を記録。馬なりで併入していました。木村調教師も『まだ少し息は重い』としながらも、『夏場に充電し、フレッシュな状態』だったので、これから稽古を積んで徐々に良化していくと思われていたのですが……。無念でしょうね」(競馬誌ライター)
美浦の有力馬のまさかの出走回避。そしてもう1頭、関東から遠征する有力馬の出走が危ぶまれているという。
「今年の桜花賞を制したグランアレグリア(牝3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)ですよ。左前脚のザ石で、1週前追い切りを中止しています。藤沢和調教師は『週末に出否を決める』と話していました。
もし、グランアレグリアが回避となれば、鞍上を務める予定のC.ルメール騎手はタワーオブロンドンに騎乗するそうです。同馬は前走でルメール騎手を背に、2着に3馬身差を付けてレコードVを達成。ここでも期待される1頭でした。しかし、スプリンターズSではルメール騎手がグランアレグリアに回るため、浜中俊騎手が騎乗することになっていたんです。
浜中騎手からすれば、自身が騎乗する予定の馬が出走回避するのではなく、このような形で騎乗機会を失うというのは、ちょっとついていないですね。同情の声も上がるのではないでしょうか」(競馬記者)
戦前から想定外の出来事が起こりつつあるスプリンターズS。今秋の電撃6ハロン戦は、どのような結末が待っているのだろうか。