「世界的潮流」により変貌を遂げる凱旋門賞。近年の「傾向」が映し出す、マカヒキがもっとも警戒すべきライバルは……
現在、同レースの「4歳以上牡馬」の斤量は59.5kg。続いて「4歳以上牝馬」が58.0kg、「3歳牡馬」が56.0kg、「3歳牝馬」は54.5kgである。「4歳以上牡馬」と「3歳牝馬」の間には実に5kgもの差があり、これが大きく作用していると見る声は多い。マカヒキが3歳で挑戦するのも、56kgで出走できる点に着目した面は確実にあるだろう。
無論、59.5kgを背負ったオルフェーヴルは13年の挑戦でトレヴ以外には前を譲らず2着を確保しており、一概に斤量が大きく影響するとは限らないだろう。ただ、トレヴに関してはここ10年の凱旋門賞でも指折りの強さを発揮した怪物。例えもっと斤量差が狭かったとしても、オルフェーヴルが勝利できたとは断言できない領域の強さだった。それだけに、この斤量差によって「より確実に勝利に近づく」部分を否定できない。
今回は回避となったが、マカヒキのライバルの1頭として注目されていた仏オークス馬ラクレッソニエールが警戒されていたのは、無敗の実力+斤量という見方に違いない。トレヴのインパクトや凱旋門賞の傾向を考えれば自然な着目と言えるだろう。
マカヒキが警戒すべき3歳牝馬はもう1頭。牝馬にとっての凱旋門賞への登竜門といわれるたヴェルメイユ賞でG1初勝利となったレフトハンドだ。