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2016.10.02 09:10
凱旋門賞の記憶~2012・2013オルフェーヴル~ 果敢なる2度の挑戦。勝利を確信した1年目、欧州の力に屈した2年目
編集部
9月16日のフォワ賞は5頭立てであったが、G1レース3勝の実績馬ミアンドルらを破り見事海外初勝利を達成。余力を残した完勝劇は本番へ向けて期待を感じさせる内容だった。しかしこの時鞍上に池添謙一騎手の姿はなかった。勝利を最優先に考える社台グループは鞍上に凱旋門賞2勝のフランスの名手クリストフ・スミヨンを採用、デビュー以来同馬に競馬を教え続け苦楽をともにしてきた池添騎手は「家族でフランスへ行く用意をしていた」にもかかわらず乗り替わりという非情な通告を受けたのだ。
そして迎えた第91回凱旋門賞は18頭立てとなり、有力馬の回避はあったもののイギリスダービー馬キャメロット、フランスダービー馬サオノワ、前年の凱旋門賞2着のシャレータなどが出走。レースで大外枠からスタートしたオルフェーヴルは完璧なレースを見せた、そして誰もが勝利を確信した、直線残り100mまでは。後方に待機したオルフェーヴルは折り合いに専念し、直線残り300mで万を持して先頭に立ち後続を突き放した。しかし、その後内に向かって急激に斜行しラチに接触、12番人気の伏兵ソレミアに最後差されて2着に敗退した。
勝利を目前にしながら逃したこの敗戦に池江調教師をはじめ多くの競馬関係者はショックを受けたという。もしオルフェーヴルがまっすぐ走っていれば、オルフェーヴルの癖を知る池添騎手が騎乗していれば、違った結果になったかもという声は多い。しかし時計の針を戻すことは誰にもできなかった。
翌2013年、オルフェーヴルは復帰初戦の大阪杯(G2)を快勝、前年に大敗した天皇賞を回避し宝塚記念から凱旋門賞を目指すことが発表された。しかし同馬は運動誘発性肺出血を発症し、宝塚記念を回避。しかし幸い軽症だったことからフランス遠征は予定通り行うこととなった。
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