JRA「好調武豊」24勝でリーディング3位も今年重賞は未勝利……京都牝馬S(G3)「伏兵リナーテ」で昨年2着の雪辱へ!
昨年全国リーディング3位の武豊騎手が今年も好調だ。ここまで川田将雅騎手(32勝)、O.マーフィー騎手(27勝)に次ぐ3位タイの24勝をマークしている。
ただし重賞では8戦して「0-1-1-6」。1番人気が4回ありながら、期待に応えられていない。23日(日)のフェブラリーS(G1)は1番人気が濃厚のインティに騎乗するが、22日(土)の京都牝馬S(G3)でまずは今年の初重賞制覇を狙う。
武騎手が騎乗するのは3度目のコンビとなるリナーテ(牝6歳、栗東・須貝尚介厩舎)だ。
上位人気が予想されるシゲルピンクダイヤとビーチサンバの4歳勢は昨年の牝馬クラシック戦線を賑わせたが、ともにまだ1勝しか挙げていない。一方リナーテは、出走予定17頭の中で最多の6勝を挙げており、メンバーで最も“勝ち方”を知っている馬といえるだろう。
デビュー前からサトノダイヤモンドの妹ということで脚光を浴びてきたが、本格化したのは4歳を過ぎてから。昨年秋には果敢にスプリンターズS(G1)にも挑戦したが、5番人気9着に敗れた。近4走は1200mを使われてきたが、今回はベストの1400mに距離を延ばし、好走が期待できそうだ。
初めて武騎手とコンビを組んだ昨年のこのレースは7番人気の低評価を覆し、2着に激走したリナーテ。武騎手とのコンビでは3戦して「0-2-1-0」と勝ち鞍こそないが、いずれも1着馬に0.1秒差の接戦を演じている。また、3戦すべてで人気以上の結果を残しており、人馬の相性はいいといえる。
課題はリナーテにとって初めての56kgという斤量。キャリア20戦で55kgまでしか背負ったことがなく、走ってみないとわからない部分も確かにある。しかしリナーテは、55kgで「4-1-0-5」と、しっかり結果を残しており、牝馬ながら500kg近い馬格の持ち主。56㎏なら難なくクリアする可能性は高い。
また、京都牝馬Sは枠順が非常に重要なレースである。同レースが1400mで施行されるようになった過去4年の枠順別成績を見ると、1~4枠は「0-0-1-26」。真ん中より内の枠に入ると脚質にかかわらず厳しいデータが残っている。理想は「4-4-2-17」の5~7枠だろう。8枠だと「0-0-1-10」なので外すぎると割引が必要になる。
リナーテはサンデーレーシング所属のクラブ馬のため、3月いっぱいでの引退が既定路線だ。結果次第では、これが引退レースになる可能性もある。武騎手はリナーテに有終の美を、リナーテは武騎手に今年初重賞制覇をプレゼントできるだろうか。