JRA金鯱賞(G2)サートゥルナーリア結果次第で「ウオッカ二世」襲名も!? あえて「左回り」を選んだ理由とは……
昨年の有馬記念(G1)では、本格化したリスグラシューの前に5馬身差の2着と完敗を喫した。同世代では最先着したとはいえ、苦手といわれる「左回り」ではなく「右回り」での敗戦は力負けと認めざるを得なかった。
だが、有馬記念が引退レースだったリスグラシューはもういない。天皇賞・秋で敗れた相手アーモンドアイはドバイターフ(G1)出走で不在となれば、大阪杯(G1)の前哨戦となる金鯱賞は是が非でも勝っておきたいレースだ。
これまで連対を外した2戦がいずれも東京だったサートゥルナーリア。にもかかわらず、復帰初戦を同じく「左回り」となる中京の金鯱賞を選択した意図はなんだろうか。
「おそらくは、本当に左回りが苦手なのかという確認の意味合いが強いでしょう。左回りもそうですが、東京ではパドックで落ち着いていたのに地下馬道から馬場入り後に激しく入れ込んでいました。
これはダービーでも天皇賞・秋でも同様でしたから、苦ってなのが左回りなのか東京なのかの見極めはしておきたいですね。中京で問題がなければ、東京に原因があると特定ができます。秋には東京のG1が控えていますから」(競馬記者)
また、サートゥルナーリアが所属する角居勝彦厩舎は、過去にウオッカを特徴的な使い方で出走させたことでも有名だ。4歳時の京都記念(G2)の6着以降は、成績の振るわなかった右回りのレースを一切使うことなく、海外遠征でも左回りのドバイを選ぶ徹底ぶりだった。
グランプリレースでファン投票上位に選ばれても出走することはなく、一部のファンには「ウオッカ=東京専用機」という声もあったほどだった。
もし、金鯱賞で思うような結果が出せなかった場合は、ウオッカとは逆に「右回り」しか使わないという戦略もあるかもしれない。勿論、これはあくまで仮定の話であり、その高いポテンシャルを存分に発揮するのがベストであることに変わりはない。
サートゥルナーリアの状態そのものは全く問題がないといえそう。1週前追い切りでは、中谷騎手を背に栗東のCWで6F80秒9-3F37秒3-1F11秒6の好時計をマークしている。併走馬をリラックスした雰囲気で追走すると楽な手応えで先着した。
大阪杯でG1・3勝目をあげるためにも、まずは復帰初戦でしっかりと結果を残しておきたい。