JRA「地方からの怪物」が10馬身差の圧勝劇! すでに「重賞級」ダンシングプリンス大成のカギを握る新人トレーナー
5日、中山競馬場で行われた6R(1勝クラス)は、1番人気のダンシングプリンス(牡4歳、美浦・宮田敬介厩舎)が優勝。単勝1.7倍という圧倒的な人気に応えた。
このレースで、今年3月に開業した宮田敬介調教師が初勝利。8戦目にして掴んだ白星に「まずはホッとしています」と胸をなでおろした様子だった。
ただ、それ以上に競馬ファンを驚かせたのが、勝ったダンシングプリンスの「パフォーマンス」だ。
15頭立てで行われたダート1200mのレース。ゲートこそまずまずだったダンシングプリンスだが、そこからのダッシュ力が違った。鞍上の三浦皇成騎手に促されると、一気にハナへ。前半の600mが33.5秒という芝並みのハイペースに1勝クラスの馬がついて行けるはずもなく、次々と脱落していく。
4馬身ほどリードを奪って入った最後の直線でも、まったく脚を止めることなく独走。結局、三浦騎手の手綱がほとんど動くこともないまま10馬身差でゴールした。
「ダンシングプリンスにとっては、これが中央再転厩の初戦。地方でもレベルの高い船橋で大差、8馬身、5馬身と圧勝していたので、中央の1勝クラスなら力が上であることはわかっていましたが、まさかここまで強いとは……。
中央の芝レースで2着した経験があるように、芝スタートもまったく問題なかったですし、力が違い過ぎましたね。今日の走りができるなら上のクラスどころか、重賞でも通用すると思います」(競馬記者)
実際にダンシングプリンスの勝ち時計1:10.3は、同日同舞台で行われた春風S(3勝クラス)の勝ち時計1:10.5を上回っている。これを馬なりで記録している以上、前出の記者が本馬を「重賞級」と評するのも頷けるというわけだ。
「強い勝ち方をするような馬を預けていただき、感謝しています。これからチームとしてトップに立てるように頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」
レース後、そう喜びを語った宮田調教師。まだ開業して間もないだけに“戦力”は厳しいに違いないが、今後ダンシングプリンスが屋台骨になってくれることは間違いなさそうだ。
突如現れた「地方からの怪物」、中央で大活躍できるかは新人トレーナーの手腕に託された。