JRA川田将雅、リーディング奪取へ「3カ月ぶり」4勝の固め打ち! 夏競馬で復権目論むも、「2歳戦」が昨年の“悲劇”を呼び起こす!?
先週末から函館開催が始まり、いよいよ夏競馬の到来となった。今年は新型コロナウイルスの影響で、北海道シリーズの開催自体が危ぶまれたが、無事に開催へとこぎつけた。
また、日曜に行われた東西の重賞はマーメイドS(G3)が7番人気サマーセントの優勝し、エプソムC(G3)は3連単421万9320円の超高額配当。いかにも夏競馬らしい結果となった。
そんな中、夏競馬の開幕とともに、反撃の狼煙を上げたリーディング2位の川田将雅騎手に注目したい。
リーディングトップのC.ルメール騎手を追う川田騎手。今年は順調な滑り出しで、3月終了時点ではルメール騎手の42勝に対し、58勝と大きくリードしていた。しかし、4月以降、ルメール騎手の猛追に屈し、5月中に逆転を許してしまう。そこからさらにリードを広げられてしまい、6月14日現在、7勝差を追う立場である。
だが、先週末に阪神競馬場で計16鞍に騎乗した川田騎手は土曜3勝、日曜1勝で、「約3カ月ぶり」となる4勝の固め打ちを決めた。1週間で4勝は単純計算で年間200勝ペース。リーディング獲得の目標を公言する川田騎手にとって、指標となる数字だろう。
「川田騎手はほとんどのG1レースに騎乗したため、トップジョッキーが集結する競馬場での戦いが強いられました。さらに4月中旬からの移動制限も影響し、春のG1シーズンとともに活躍が鳴りを潜めていました。実際に、最後に4勝したのは高松宮記念(G1)の1週前の開催でしたし。
しかし、夏競馬は極端な偏りなくジョッキーが3場に分散するため、これからの巻き返しに期待できるのではないでしょうか」(競馬記者)
久々の4勝を挙げてリーディング奪還を目指す川田騎手だが、ライバルも負けていない。ルメール騎手も先週4勝を挙げて差は縮まっていないのだ。さらに川田騎手は「不安」を払拭しきれていない……。
「昨年、秋に川田騎手はリーディングトップを陥落しました。この原因のひとつに挙げられるのが、2歳戦の成績です。有力な2歳馬の騎乗依頼が多く集まるのがルメール騎手の強みです。そのため、夏から勝ち星量産体制を加速させ、秋もその2歳馬とともに多くの勝利を挙げて、ルメール騎手は川田騎手に逆転を果たしました。今年も、同じようなことが起こる可能性が高そうですね」(競馬記者)
今年の新馬戦はルメール騎手がすでにサトノレイナスで勝利している一方で、川田騎手は未勝利に終わっている。まだ2歳戦は始まったばかりだが、早くも川田騎手はビハインドでのスタートとなってしまった。
まだ6月中旬で1年の半分も終わってない。昨年の同時期は追われる立場だったが、今年は追う立場の川田騎手。リーディング争いを大きく左右する2歳戦に注目する必要がありそうだ。