JRA新潟開催で“予行演習”の客入れ再開ならず……。8月中旬以降の予定は「未定」!? 有観客開催に踏み切れなかった要因とは
20日、JRAは今週末から函館競馬場、福島競馬場をパークウインズとして“制限付き”で営業することを発表した。そのほかにも、7か所のウインズ、J-PLACEでも営業再開することが発表されている。
これで11日から営業しているウインズ、J-PLACEと合わせて、合計39か所で馬券発売が行われることになった。また、制限内容はこれまでと変わらず、各競馬場の9Rから12Rおよび前日発売レースを発売し、営業時間を14時までとしている。
その一方、ばんえい競馬と岩手競馬ではすでに有観客開催が始まっている。岩手競馬では21日に交流重賞・マーキュリーC(G3)が行われており、中央競馬にも有観客開催の日が徐々に近づいているように思われる。
だが、先行きはまだまだ不透明なようだ。すでに8月9日までの無観客開催が決定しているが、その後もどうなるかわからないという話がある。
「関係者の話によると今週末の開催から、客入れを開始する予定だったようです。しかし、東京を中心に全国的に新型コロナウイルス感染者数が増加しているため、無観客開催の継続となったみたいです。政府は8月1日からプロスポーツやコンサートなど大規模イベントの制限を緩和する予定でしたが、見直す方向になっていますし、この先どうなるか見当もつきませんね」(競馬記者)
現在、東京都の新型コロナウイルス感染者数は200人を超える日が珍しくない状況。17日には、過去最多の293人の陽性反応が確認されている。これは全国においても同様。まだまだ終息の糸口が見つかっていないだけに、JRAも簡単に客入れ再開とはいかないだろう。
また、22日からスタートする「Go Toキャンペーン」から東京都が除外されていることからも、人の移動を促進する可能性がある中央競馬の客入れとなると慎重になるのも頷ける。
「今のところ騎手や調教師などの競馬関係者から感染者は出ていませんが、マスコミからは感染者が出ているようです。これが競馬界に広がらなければいいのですが……。
それにしても、今の社会情勢を踏まえると国が新たな指針を出さない限りは客入れの決断は難しそうですね。まだまだ有観客開催の延期は続きそうですね」(別の記者)
秋競馬では客入れを予定しているJRA。いきなり、中山・中京開催での客入れとなれば混乱が起こることが想定される。そのためにも、夏競馬で“予行練習”といきたいところだろうが、なかなかうまくいかないかもしれない。