JRA武豊「暴走」で2番人気まさかの殿負け……岩田康誠と「仁義なきハナ争い」で、同門メイショウ2騎が共倒れに

 ゲートが開くと、同じ「メイショウ軍団」のメイショウラケーテが、何が何でも行く構えを見せ、最初のコーナーを先頭で通過。大外から好スタートを切ったメイショウソテツも武騎手に促され、ハナ争いに加わる形となる。2頭の間をアスターマリンバが進む形で、3頭が後続を大きく引き離し、1000m通過は、なんと59秒9という芝並みのハイペースに……。

 3コーナーでメイショウソテツの脚色が怪しくなると、武騎手から早くもムチが飛び、ジリジリ後退。直線は流すだけの競馬となり、1着馬から7秒6差のしんがりに敗れた。

 一方メイショウラケーテの方は、4コーナーではまだ先頭にいたが直線失速。結局、4秒6差の14着に沈み、メイショウ軍団は共倒れという結果に終わった。

「メイショウソテツは、前走新潟の2勝クラスで横山典弘騎手を背に逃げて、2着に2馬身半差をつける完勝を収めました。今回の武騎手も同じく初騎乗でしたが、16頭立ての大外16番ゲートに入ったことが不運の始まりだったかもしれません。

前走が逃げ切り勝ちだったため、武騎手もできれば単騎逃げを打ちたかったのだと思います。ただ、前走で逃げた馬がもう1頭いました。同じメイショウ軍団のメイショウラケーテです。こちらのメイショウは、惨敗続きで全く人気はありませんでしたが、過去3戦はすべて逃げの手を打っていた生粋の逃げ馬です。鞍上は百戦錬磨の岩田康誠騎手で、先輩の武騎手に“忖度”するものだと思っていたのですが……」(競馬誌ライター)

 この結果には、ネット上のファンも納得いかなかったようだ。SNSや掲示板を通じて、様々な見解が上がったが、より批判の的となったのは、やはり人気馬を飛ばしてしまった武豊騎手の方だったという。

「“アニバーサリー”にふさわしい騎手として、武騎手に一票を投じたファンも多かったのでしょう。SNSや掲示板では『メイショウ同士で潰し合って終了』、『なんでメイショウ同士で潰しあう?』、『武(騎手)も岩田(騎手)もベテランなのに……。オーナー怒ってるだろうな』など手厳しいコメントが多数並びました」(同)

 “JRAアニバーサリー”にふさわしい武騎手が鞍上ということで、やや過剰人気になった側面もあったようだ。“JRAの顔”武騎手は敗れたが、忖度なしの競馬はJRAの“アニバーサリーレース”には逆にふさわしかったのかもしれない。

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