JRAロードカナロア種牡馬評価「急落」の危機!? 3歳世代“最後の砦”が惨敗&2歳世代“大出遅れ”で超高額種付け料も値下がり必至か

 現在、種牡馬リーディングで2位のロードカナロア。獲得賞金に加え、合計勝ち鞍数と重賞勝ち鞍数でも全部門でトップに立つディープインパクトに次ぐ2位につけている。

 昨年、急逝したディープインパクトの産駒は今後、減少傾向をたどることがわかっており、数年後にはロードカナロアが種牡馬リーディング首位の座に躍り出るとみられている。

 現5歳世代の初年度産駒からアーモンドアイとステルヴィオが誕生。2年目産駒のサートゥルナーリアもG1を2勝するなど、すでに14頭がJRAの重賞を計32勝している。ディープインパクトは、同時期に28頭がJRA重賞を計42勝していたが、ポスト・ディープインパクトとしては上々の数字といえるだろう。

 しかし、今、ロードカナロアの種牡馬としての評価は危険水域にあるという。

「ロードカナロア産駒はこれまで14頭が中央の重賞を勝っています。世代別に見ると、5歳世代が7頭(21勝)、そして4歳世代が7頭(11勝)です。しかし、問題は現3歳世代です。昨夏にこの世代がデビューして1年以上が経過しましたが、いまだ重賞を勝った馬は1頭もいません。

27日の神戸新聞杯(G2)ではこの世代“最後の砦”グランデマーレがコントレイルに次ぐ2番人気に支持されましたが、17着に敗れました。現3歳世代の重賞成績はこれで『0-2-0-26』とかなり苦しい状況です」(競馬誌ライター)

 種牡馬としてのロードカナロアの評価“急落”は、現2歳世代の“出遅れ”も影響しているという。

「この夏デビューした2歳世代も期待の大きかった馬が軒並み勝ち上がれていません。これまで6頭が勝ち上がっていますが、将来的にオープンクラスで走れそうなのは、ヴェイルネビュラくらいかもしれません。7月に新潟でデビューしたダノンランディはダノンプレミアムの半弟として大きな期待を背負っていましたが、15着と全くの期待外れ。ダノンスマッシュの全妹、フライングバレルは2戦して、いずれも4着に敗れています。

他にも前評判の高かったビクトリアバローズがデビュー戦で1番人気を裏切り、8着に敗れるなど、2歳戦に強いはずのロードカナロア産駒らしからぬ成績です。このまま2世代の不振が続けば、2000万円まで高騰した種付け料も下げざるを得なくなるのではないでしょうか」(同)

 ロードカナロア自身の2~3歳世代の不振もさることながら、ライバル内国産種牡馬の台頭も著しい。たとえば、同じスピードタイプのモーリスや、同じキングカメハメハ産駒のドゥラメンテなどが初年度から上々の滑り出しを見せている。さらに海外からは良血の種牡馬も続々輸入されている。

 そして、何より将来的には直仔のサートゥルナーリアがその優良な母系を武器に種牡馬としてライバルになり得るだろう。一時は、ポスト・ディープインパクトの地位は安泰と見られていたロードカナロア。今の4~5歳世代がピークを過ぎれば、リーディング首位の座に立つことすらかなわないかもしれない。

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