JRA「遅れてきた大物」が6馬身差でデビュー2連勝!「上のクラスに行っても楽しみ」5連勝の姉を超えられるか
3日の中京3R・3歳以上1勝クラス(ダート1200m)で、ミエノワールド(牡3歳、栗東・西園正都厩舎)がデビューから無傷の2連勝を飾った。
スタートこそ普通であったが、二の脚の違いでハナに立ったミエノワールド。終始楽な手応えで4コーナーを回ると、他馬が追い出しても持ったままの手応えだった。
残り200m手前で川島信二騎手に軽くムチを入れられると、アッという間に他馬を突き放し、2着馬に6馬身差をつけての圧勝。ここでは力が違った印象だ。
馬主は「ミエノ」の冠名でお馴染みの里見美惠子氏。「サトミホースカンパニー」里見治氏の妻である。
2018年のセレクトセール1歳で、トゥザワールド産駒としては異例の高額となる4428万円(税込み)で購入されたミエノワールド。半姉には、デビュー戦こそ敗れたものの、その後は未勝利戦から葵S(重賞)まで5連勝したディアンドル(父ルーラーシップ)がいる血統馬だ。
「ダートで2連勝しているミエノワールドですが、姉のディアンドルは芝で活躍しています。ディアンドルの父ルーラーシップと、ミエノワールドの父トゥザワールドは同じキングカメハメハの系統ですし、姉同様に芝での走りも見てみたいですよね」(競馬記者)
トゥザワールド産駒の勝ち鞍を調べてみると、14勝ある中で芝、ダートの勝利数はともに「7」。確かに、芝での可能性は否定できない。
姉のディアンドルは古馬混合重賞である北九州記念(G3)でも2着好走したが、昨年のスプリンターズS(G1)13着後は不振が続いている。スプリンターズSでは「追走に余裕がなかった」と騎乗した藤岡佑介騎手がコメントしており、近2走は新味を求めて1400m戦に出走。前走後は4ヶ月のリフレッシュ放牧を経て、明日4日のポートアイランドS(OP)で復帰予定だ。
ミエノワールドにデビュー戦から騎乗している川島騎手は「初戦もスピードは見せていました。ひと息で走るところはあるが、上のクラスに行っても楽しみ」とコメントしており、姉のディアンドル同様、今日の勝ちっぷりからはまだまだ連勝が見込める器だろう。
デビューこそ今年7月と大きく遅れたが、無傷の2連勝で、まだ底を見せていないミエノワールド。今後、どこまで連勝記録を伸ばすのかに注目が集まる。
姉の「5」を超える連勝、そして芝での活躍にも期待したいところだ。