JRA秋華賞(G1)「100万馬券」コンビが再び波乱を起こす!? 「騎乗停止」のあの騎手に代わり、大抜擢も納得の“穴騎手”がデアリングタクトを脅かすか
再び、あの大波乱が起こるかもしれない……。
18日、京都競馬場で牝馬3冠の最終戦・秋華賞(G1)が開催される。今年はデアリングタクトが無敗の3冠をかけて出走するため、大きな盛り上がりを見せることになるだろう。
大きな注目を集めるのはデアリングタクトだが、人気薄が予想されるミスニューヨーク(牝3歳、栗東・杉山晴紀厩舎)にも注目したほうが良さそうだ。
杉山晴厩舎が秋華賞にデアリングタクトと2頭出しを目論む人気薄の1頭がミスニューヨーク。前走は5着に敗れたとはいえ、2着馬とのタイム差はわずか0秒1。春のクラシックで好走した馬を相手に差のない競馬をしており、侮れない1頭になりそうだ。
これまで7戦すべてで手綱を取ってきたのは、デビュー6年目の若手・加藤祥太騎手。秋華賞でもコンビを組むはずだったが、4日の中京11Rでラセットに騎乗した際、最後の直線で内側に斜行したため、17日から25日まで9日間の騎乗停止処分を受けた。これにより、秋華賞での騎乗が叶わなくなってしまった。
そこで代打として白羽の矢が立ったのは、長岡禎仁騎手だった。
G1初騎乗となった今年のフェブラリーS(G1)で、最低人気のケイティブレイブを2着に導いた長岡騎手。デビュー9年目の苦労人がついにブレイクを果たした瞬間だった。勢いはそれだけにとどまらず、小倉記念(G3)を10番人気アールスターで優勝。3連単の配当は137万4190円という超高額馬券を演出した。
この2頭には杉山晴厩舎所属馬という共通点がある。そして秋華賞で騎乗するミスニューヨークがデアリングタクトと同厩舎ということを考えれば、「2頭出しは人気薄を狙え」という競馬の格言も後押しをしてくれるかもしれない。
実際に、長岡騎手と杉山晴厩舎のコンビで今年3勝を挙げており、単勝回収率196%、複勝回収率173%と、抜群の相性を見せている。また、今年4勝の長岡騎手にとって、ほとんどの勝ち星を杉山晴厩舎の管理馬で挙げているのだ。この相性の良さの秘訣は、普段から長岡騎手が調教で騎乗馬に跨っていることだろう。
「杉山晴調教師は若手騎手を多く起用することで知られています。同厩舎で勝ち星の多い騎手を見ると、松若風馬騎手、加藤騎手、松山弘平騎手、長岡騎手と、若手がずらりと並んでいます。トップジョッキーに頼らず、全国リーディング5位につけているのは流石ですね。
また、今回ミスニューヨークに騎乗が叶わなかった加藤騎手は相当悔しいはずです。夏競馬は北海道に滞在していましたが、7月に同馬が出走するレースに騎乗するために、福島に行ったぐらいですからね。かなり想い入れが強いと思います」(競馬記者)
そんな加藤騎手は、代打で長岡騎手が騎乗することを応援しているのではないだろうか。