JRAデアリングタクト有馬記念(G1)回避も、あの馬が話題を独占! チャンピオンズCも「元々使う予定」…… 世紀の一戦さえまさかの調教替わり?
「元々ここに使う予定だった」
2週連続G1出走で今週も話題を独占確実か。『スポニチ』の取材に対し、森秀行調教師は、異例の連闘にも”予定通り”を強調した。
三冠馬3頭が一堂に会したことで、歴史に残る激戦が繰り広げられることになったジャパンC(G1)。この世紀の一戦に出走して15着に敗れたヨシオ(牡7、栗東・森秀行厩舎)だ。
ダートを主戦とするヨシオのジャパンC参戦は大きな注目を集めた。
現役最強馬決定戦といっても過言ではない頂上決戦に一見、場違いにも映る馬の出走は『netkeiba.com』で圧倒的1番人気に支持されるという”珍事”も引き起こした。最終的に修正が施されたが、それだけファンの関心も大きかったといえるだろう。
レース前には逃げ宣言も飛び出したが、地力に優るキセキのスピードについて行けず、15頭立てのレースでブービーの14着だったトーラスジェミニからさらに大きく遅れる15着に大敗。15年7月にデビュー戦の1200mを8着に敗れて以来の芝のレースで超一流馬相手ではさすがに無理があったかもしれない。
2着のコントレイルは年内休養を表明、3着のデアリングタクトも有馬記念参戦を取りやめたように、疲労を隠せなかったことも超ハイレベルだったレースでの激闘を物語っている。
その一方、「使った後も変わりない」とタフさを見せているのがヨシオである。鞍上は前走で手綱を取った勝浦正樹騎手から亀田温心騎手にバトンタッチ。若手のホープとのコンビでトップクラスの馬を相手にどう立ち向かうのかにも注目してみたい。
「ジャパンCは最下位に敗れましたが、ヨシオにとってこれがキャリア69戦目のレースでした。初G1挑戦したと思いきや、連闘でG1を使える強靭さはNO.1といえるでしょう。
今年に入ってもチャンピオンズCが12戦目ですから、出走馬の中では勿論キャリア最多を誇ります。
まさに無事是名馬の代名詞といえるような馬で、馬主孝行なのは間違いありません。近年は特に年数戦しか使われない馬が増えてきた中で異質な存在です。また、この連闘により知名度も一気にアップ。密かにヨシオファンとなった人もいるでしょうね」(競馬記者)
勿論、陣営が元々使うつもりだったというように、芝のジャパンCとは異なり、チャンピオンズは主戦場のダートに条件が変わる。
前走では宣言通りの逃げに持ち込むことが出来なかったが、今度こそ気持ちのいい逃走劇を披露してくれることに期待したい。