岩田望来「76連敗」「降着」「月間0勝」絶望的状況から復活! JRA最終週で「5勝」今後の飛躍を予感させる巻き返しに「初重賞制覇」の期待

 27日、中山競馬場で行われた有馬記念(G1)は、ファン投票1位の1番人気・クロノジェネシスが荒れた馬場を苦にせず圧巻の走りで優勝。グランプリ春秋連覇を飾り、今年最後となる中央競馬を大いに盛り上げた。

一方、阪神競馬場では若手の岩田望来騎手が躍動。重賞のない裏開催で、今後の飛躍を予感させる存在感を放った。

 1Rでは1番人気のベルヴォーグに騎乗し、3コーナー早め先頭から他馬を突き放して圧勝。3Rではアスクスタイルマンに騎乗し、先行して直線で抜け出すとそのまま押し切った。続く4Rも勝利した岩田望騎手は、7Rでも2番手から抜け出す競馬で優勝し、騎乗機会3連勝。最終日は、一挙4勝の大暴れを見せた。

 前日の土曜日にも1勝を挙げていた岩田望騎手は、最終週で5勝。今年はトータルで76勝と、昨年の37勝から大きな飛躍を遂げた。全国リーディングも前年の32位から9位へとランクアップ。2年目にしてトップテン入りを果たしている。

 だが、そんな岩田望騎手も10月18日の新潟6Rで勝利を挙げて以降、1番人気に8回騎乗しながらも「76連敗」と苦しい時期もあった。

 連敗の焦りからか、11月1日にはメイショウサンガで1位「降着」となっている。スタートから好位の内をキープした岩田望騎手は最後の直線で外に持ち出したが、後ろからナリタザクラが詰め寄ると、さらに外へと斜行。1位入線したが、ナリタザクラの走行を妨害したとして2着に降着となった。これにより11月14日から11月22日まで騎乗停止となり、絶望的な状況に追い詰められた11月は「月間0勝」に終わっている。

 しかし、12月は最終週の5勝含め、14勝と巻き返しに成功。重賞での惜しい2着も含め、見事な復活を遂げた。

 アンドラステとのコンビで臨んだターコイズS(G3)は、外の先行馬を行かせて好位からの競馬。4コーナー手前からじょじょに差を縮めると、1頭分の隙間を縫って逃げるスマイルカナに迫った。

 好騎乗を見せた岩田望騎手であったが、結果はハナ差の2着。とはいえ、首の上げ下げで決まった僅差の決着からは、いつ重賞制覇を成し遂げてもおかしくはない。

 2019年デビュー組のジョッキーは、有望株のそろった「黄金世代」などといわれているが、これまで重賞制覇をしたのは斎藤新騎手のみ。岩田望騎手もこれに続きたいところだろう。

 主戦を任されるアンドラステは年明けの京都金杯(G3)を予定していたが、左前脚の深管で回避。岩田望騎手にとっては大きな痛手となるが、その他にも重賞勝ちが期待できる馬はいる。京王杯2歳Sで2着だったロードマックスなど、所属する藤原英昭厩舎のバックアップは今後も大きな力添えとなりそうだ。

 2020年、最終週をいい形で締め括った岩田望騎手。来年こそは、初重賞制覇に期待できるだろう。

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