JRAコントレイルを追い詰めたアリストテレスに「鞍上」問題……天皇賞・春(G1)フィエールマン出走なら「20年で1度」の奇跡を起こしたベテラン騎手が急浮上!?
そんなコントレイルを同世代で最も追い詰めたのがアリストテレスで、三冠最後のレースとなった菊花賞(G1)では、三冠馬にクビ差まで迫る接戦を演じた。
次走は24日に中山競馬場で行われるAJCC(G2)の出走を予定しており、引き続きC.ルメール騎手が騎乗する。
出走こそしなかったものの、有馬記念のファン投票では4万6255票を集め14位と期待度の高さが窺える結果となったアリストテレス。京都3000mで2着と健闘していることからも、天皇賞・春(G1・芝3200m)では大きな注目を集める存在となりそうだ。
しかし、天皇賞・春には2連覇中のフィエールマンが最大の壁として立ちはだかる。
現在フィエールマンは右前脚の筋に熱感と腫れがあり検査を受けているが、手塚貴久調教師が「今は大丈夫」と話している通り、あくまで大事を取ってのもの。天皇賞・春には間に合うことが濃厚だ。
そうなると、古馬の長距離王のフィエールマンに対して、三冠馬を追い詰めたアリストテレスが挑戦状を叩きつけることになりそうな今年の天皇賞・春。明け4歳代表として、どのようなレースになるのか楽しみな一戦だ。
しかし、そこで浮上するのが「鞍上問題」である。フィエールマンは昨年の有馬記念でもルメール騎手が騎乗しており、アリストテレスとともに出走するとなれば鞍上がブッキングすることになる。
「天皇賞・春2連覇の実績を考えれば、ルメール騎手は恐らくフィエールマンを選択するのではないでしょうか。問題はアリストテレスですよね。これまでアリストテレスに騎乗した騎手は、ルメール騎手以外だとM.デムーロ騎手、福永祐一騎手、松山弘平騎手の3人。中でも1勝クラス、2勝クラスと連勝して菊花賞出走へ導いたデムーロ騎手が最有力だと思います」(競馬記者)
しかし、別の記者は「ある理由」から、この3人ではないベテラン騎手を推奨するという。
「2000年以降の菊花賞2着馬は、殆どの馬がその後JRAでのG1勝利に手が届いていません。ローズキングダムは続くジャパンCを勝利していますが、ブエナビスタ降着によるイレギュラー的なものですし、その他はほぼ皆無といっていいでしょう……」(別の記者)
確かに10月後半の開催となった2000年以降、菊花賞2着で後にG1勝利を飾った馬はほぼいない。しかし、その反面、2着とあと一歩で涙を飲んだ馬は数多く存在する。