JRA川田将雅「1番人気」8連敗の大出遅れ! 打倒ルメール遠のく大失態にリーディング「急降下」の予兆も……
11日に中山競馬場で行われたフェアリーS(G3)は3番人気のファインルージュが優勝した。鞍上のC.ルメール騎手は今年の重賞初制覇。昨年のリーディングジョッキーから今年も目が離せないことになりそうだ。
JRA開催初日となる5日は“毎年恒例”のお休みだったルメール騎手。9日は6鞍に騎乗するも未勝利に終わった。だが、翌日の3Rで初勝利を挙げると3勝の固め打ち。さらに、フェアリーSを制したことで4勝となった。
まだ4日間の開催しか行われていないが、リーディング4位に浮上。トップに立つのは時間の問題かもしれない。
その一方、昨年のリーディング2位である川田将雅騎手は苦難の船出となった。
これまでに18鞍に騎乗するも、未勝利という危機的状況である。[0-2-1-15]で連対率も11.1%と、昨年の46.8%を大きく下回る成績だ。また、人気の内訳を見ると、さらに深刻さが浮き彫りとなる。
1番人気[0-1-0-7/8] 2番人気[0-1-1-3/5] 3番人気[0-0-0-2/2] 5番人気[0-0-0-3/3]
すべて5番人気以上の馬に騎乗しており、1番人気馬には8度も騎乗したにもかかわらず、結果を残せていない。ほぼ人気以下の着順で、3回に1度は2桁着順。“川田は消し”と言われても仕方ないほどにまで成績が低迷している。
昨年は年始の開催4日間で10勝を挙げるロケットスタートを切り、ルメール騎手に7勝差をつけた。勢いそのままに、3月終了時点では16勝差の大幅リード。だが、5月に逆転を許すと、最終的には37勝差をつけられる完敗に終わった。
「年初は川田騎手が好スタートを切って、ルメール騎手が追い上げるということが恒例となっていますが、今年は違う様相になりましたね。上位人気馬でことごとく敗れるという散々な滑り出しですね。
もしかすると、成績低迷の理由はルメール騎手を逆転するために、自身の騎乗を試行錯誤しているということもあるかもしれないです。ただ、それでも早めに打開策を見つけないと、好調なルメール騎手との差が開く一方となりかねません」(競馬記者)
昨年のリーディングでは3位に33勝差をつけていた川田騎手だが、上ばかりを見ていてはいられない。現3歳世代の成績で1位のルメール騎手が48勝、2位の福永祐一騎手が46勝、3位の松山弘平騎手が30勝を挙げているが、川田騎手は4位の29勝と後れを取っている。全体的なお手馬の層では他のトップジョッキーに対し、劣勢に立たされているという見方ができるだろう。
ダノンザキッドやグレナディアガーズといった有力馬をお手馬にしている川田騎手にとって、2頭の活躍がカギを握っているかもしれない。昨年コントレイルやデアリングタクトとコンビを組んだ福永騎手や松山騎手が好調だったように、3歳世代の活躍はその年の全体成績に好影響をもたらす可能性がある。実際に現時点で松山騎手が7勝、福永騎手が6勝を挙げてリーディング上位2名となっている。
昨年は最高勝率ジョッキーに輝き、ルメール騎手の騎手大賞を阻止した川田騎手。今年はさらに厳しい戦いとなりそうだが、これからの巻き返しに期待したいところだ。