JRA新人騎手・松本大輝ジョッキーを初勝利へと誘導!? デビューから「2戦2勝」アメリカンシードに続く次代を担うタピット産駒
13日、ダート1400mで行われた中京6R(1勝クラス)は、タピット産駒のヴァルキュリア(牝4歳、栗東・大久保龍厩舎)が優勝。騎乗した松本大輝騎手は、今年の新人騎手として3人目の初勝利を飾った。
ヴァルキュリアは、この勝利で2戦2勝。デビュー戦で騎乗した荻野琢真騎手も「最後までしっかりと脚を使い、強い競馬ができたと思います」と期待を寄せていたが、後日左膝の剥離骨折が判明し長期離脱を余儀なくされていた馬である。
今回は約1年1カ月ぶりの実戦となったが、プラス26kgと大きく成長した姿で登場。長期休養明けながら、レースでは2番人気と注目を集めていた。
レースは16頭立ての多頭数。デビュー戦で荻野琢騎手が「ゲートは思っていたよりも出ませんでした」と話していたように、この日もヴァルキュリアはスタート後に頭を上げ、最後方からの競馬となった。
レース後、騎乗した松本騎手が「馬が自分で上がっていってくれました」と語ったように、道中は馬が誘導するように15頭の馬群を内に見ながら外々を回って進出。手応え抜群に最後の直線へ入った。
直線入り口ではまだ後方にいたヴァルキュリアだが、道中の勢いそのままに残り150m辺りでは先頭。松本騎手のアクションに応え前を飲み込んだヴァルキュリアは、2着馬に1馬身3/4の差をつけて快勝した。
レース後、松本騎手が「馬の力でした」と語ったように、ここでは能力が一枚上だったのだろう。その走りには馬体重の増加が物語るように、デビュー戦以上の迫力を感じさせた。
「スタート後に頭を上げ最後方からの競馬となりましたが、ここでは力が違いましたね。これで2戦2勝となったヴァルキュリアですが、ダートでの強さはさすがタピット産駒といえるものでした。
同じくタピット産駒で注目を集める馬にアメリカンシードがいますが、ダートレースでは3戦3勝とヴァルキュリアと同じく未だ負けなしです。次走は28日のマーチS(G3)を予定しているようですが、こちらも楽しみですね。ヴァルキュリアもアメリカンシードと同じく、今日の走りからは上のクラスでも活躍が見込めそうです。今後の活躍に期待したいですね」(競馬記者)
アメリカンシードは芝でデビューしたが、7戦目でダートに戦いの場を移すと3連勝。牡馬、牝馬という違いはあるが、ともに次代を担う同世代のタピット産駒だ。
ヴァルキュリアも今回の走りから相当な器だろう。アメリカンシードともども、今後の活躍に期待したいところだ。