JRAダートの鬼・川田将雅が「武豊の伝説」塗り替え!? クリソベリル不在で驚異の「勝率71%」レジェンドが築いた金字塔制覇へ

 17日、船橋競馬場で行われた交流重賞ダイオライト記念(G2)は、2番人気のダノンファラオ(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)が勝利。ジャパンダートダービー(G1)、浦和記念(G2)に続く、重賞3勝目を手にした。

「またここで、タイトルを獲る事ができましたし、この後も無事に歩んで欲しいと思います。改めて、大きいところに向かう馬だと思いますので、色々な事をケアしながら、向かっていけたらと思います」

 レース後、そう相棒への期待を語った川田将雅騎手は今年、まさに「交流重賞の鬼」と化している。

 今年はここまで7つの交流重賞が行われたが、川田騎手はTCK女王盃(G3)、佐賀記念(G3)、エンプレス杯(G2)、名古屋大賞典(G3)、そして今回のダイオライト記念と5つのレースで勝利。7戦5勝、3着1回という驚異的なペースで勝利を積み重ねている。

「川田騎手はJRAでも東海S(G2)をオーヴェルニュ、根岸S(G3)をレッドルゼルで勝利。中央と交流を合わせたダート重賞でも9回騎乗して7勝、3着1回。3着以下に敗れたのはレッドルゼルで挑んだフェブラリーS(G1)で4着だけです。

特にTCK女王盃、エンプレス杯を勝ったマルシュロレーヌは、昨年のJBCレディスクラシック(G1)でも1番人気に推されたほどの馬で、現在の牝馬ダート戦線では一枚上の存在。佐賀記念、名古屋大賞典を連勝中のクリンチャーも充実著しく、まだまだ重賞制覇が期待できる馬だと思います」(競馬記者)

 特に川田騎手の凄みを物語っているのが、ダート重賞9戦7勝という快進撃に、実績最上位のお手馬クリソベリルがまったく絡んでいない事実だろう。ダート戦線における現在のお手馬の充実ぶりは「日本一」と述べても過言ではないはずだ。

「交流重賞だけに焦点を絞ると、やはり武豊騎手の活躍が目立ちますね。交流重賞が盛んになった2000年代には毎年のように勝ちまくっていましたし、特に2003年の交流重賞12勝は武豊騎手にとっても最高の成績。ただ、今年の川田騎手なら、この記録を上回ることができるかもしれません」(同)

 ちなみに2003年の武豊騎手は佐賀記念、兵庫チャンピオンシップ(G3、以下グレードは当時)、関東オークス(G3)、名古屋優駿(G3)、ジャパンダートダービー、スパーキングレディーC(G3)、日本テレビ盃(G2)、さきたま杯(G3)、さくらんぼ記念(G3)、北海道2歳優駿(G3)、全日本2歳優駿(G1)、東京大賞典(G1)を勝利。当時まだJBC開催が生まれていなかったことを鑑みても、まさに“武豊無双”といった状況だった。

 ただ、今年の川田騎手には当時の武豊騎手を上回る可能性が十分にある。何故なら、2003年の武豊騎手が交流重賞2勝目を挙げた兵庫チャンピオンシップは5月初旬頃の開催であり、一方の川田騎手はここまですでに交流重賞5勝と、驚異的なスタートダッシュを決めているからだ。

 ちなみに2003年の武豊騎手は、JRAでもゴールドアリュールでフェブラリーS(G1)を制覇。年間203勝を挙げるなど、まさに絶頂期だった。

 昨年、自己最多となる167勝を挙げた川田騎手が、当時の武豊騎手にどこまで迫ることができるのかも興味深い。いずれにせよ「ポスト武豊」の筆頭候補は間違いなくこのジョッキーだろう。

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