JRA アーリントンC(G3)馬券攻略のカギは「道悪適性」!? 「◎」はキセキの近親サトノラムセス! ピクシーナイトは3番手まで【八木遊のフォーメーション馬券予想】
初日が遠い『八木遊のフォーメーション馬券予想』。先週は阪神牝馬S(G2)とニュージーランドT(G2)を予想したが、上位に評価した馬が次々と失速……数十年の競馬人生でも、おそらくワーストに近い惨敗だった。
今週は17日(土)の阪神メイン、11RのアーリントンC(G3)で本企画の初的中を狙う。断然の1番人気が予想されるのは、前走シンザン記念(G3)を勝ったピクシーナイト。これまで3戦2勝、3着1回と崩れていないが、2勝はともに左回り。唯一の敗戦は距離こそ違うが、今回と同じ阪神というのは少し引っ掛かる。
また阪神競馬場周辺では、金曜から当日夕方にかけてかなりの降水量が予想され、道悪競馬はまず間違いない。良馬場しか経験がないピクシーナイトにとって未知数の馬場なら、危険な人気馬になり得るだろう。
そこで「◎」には7枠13番サトノラムセス(牡3歳、栗東・橋口慎介厩舎)を抜擢する。
母サトノエカテリーナはキセキの母ブリッツフィナーレの全妹で、父は同じルーラーシップ。キセキとは従兄弟という間柄だが、血統的にはほぼ兄弟に近い。4戦目で未勝利戦を勝ち、いきなりの格上挑戦となるが、その前走の勝ち方が秀逸だった。
デビューからの3戦は先行策を取っていたサトノラムセス。前走はスタートで後手を踏むと、後方からの競馬を強いられた。道中はインでじっくり待機して脚を溜めると、4コーナー手前から外を回って進出開始。直線は大外を豪快に伸びて13頭をまとめて差し切った。稍重で見せたレースぶりは、まるでキセキの菊花賞を見ているかのような鮮やかな勝利だった。今回は重もしくは不良まで悪化するとみられるが、道悪を味方につける可能性は高いだろう。
懸念はデビューから休みなく使われ、馬体重が減り続けている点か。最終追い切りも全体時計は57秒0とやや要したが、ラスト1ハロンは12秒1をマークした。馬体重を維持していれば、好勝負必至とみる。
「○」は7枠15番ショウリュウレーヴ(牡3歳、栗東・佐々木晶三厩舎)。
半兄は今年1月の日経新春杯(G2)を勝ったショウリュウイクゾだ。昨年11月のデビュー2戦目で逃げ切り勝ちを収めると、4か月ぶりとなった前走の自己条件(1勝クラス)では、中団から上がり2位の末脚で差し切り勝ち。2連勝の勢いで重賞に初挑戦する。
オルフェーヴル産駒の兄は中長距離で活躍しているが、本馬は父がミッキーアイルに替わり、距離はマイルまでか。これまでの3戦は1400mを使われてきたが、マイラーとして素質の一端を見せたい。道悪は未経験だが、ミッキーアイル産駒は総じて道悪を得意としており、不安はないはずだ。
前走から中2週という間隔ながら、最終追い切りでは51秒5の好時計をマーク。3ハロン目12秒0、ラスト11秒9というラップを刻み、状態の良さをアピールしている。