痛恨のフジテレビ「カレンチャン復活誤報」にファン大興奮!? 「申し訳ない気持ちで一杯です」鮫島騎手以上に「やってしまった人」
13日、札幌競馬場で開催された函館スプリントS(G3)は、5番人気のビアンフェが逃げ切り勝利。嬉しい重賞3勝目を飾った。
一方で、1番人気に支持されたカレンモエ(牝5歳、栗東・安田隆行厩舎)は、クビ差で逃げたビアンフェを捕まえきれずの2着。京阪杯(G3)、オーシャンS(G3)に続き、3戦連続の2着となってしまった。
「この馬のスタートセンスと二の脚を活かせたが、大外枠で競馬が難しかった」と、昨年8月の佐世保S(3勝クラス)以来のコンビとなった鮫島克駿騎手が振り返った通り、大外枠から抜群のスタートを決めたカレンモエ。しかし、内からビアンフェがハナを主張したため、無理せず好位から。結果的に、この判断が致命傷になった。
「結果的には鮫島騎手の一瞬の判断が明暗を分けたレースでしたが、カレンモエは1番人気でしたからね。もしビアンフェとハナ争いを演じていれば、もっとペースは上がったでしょうし、結果的に2着よりも下の着順になっていた可能性もあります。
競馬は結果がすべてという側面もあるので、ジョッキーとしては悔いが残ったかもしれませんが、1番人気馬の騎乗としてはそこまで悪い競馬ではなかったと思います」(競馬記者)
レース後、「結果を出さなきゃいけない立場だったので、申し訳ない気持ちで一杯です」と、ファンや関係者へ謝罪した鮫島駿騎手。
だが、そんな鮫島駿騎手以上に悔しい思いをしたのは、レースの実況を担当した北海道文化放送の八木隆太郎アナウンサーだったかもしれない。
「16番のカレンチャン! カレンチャンは前から3番手を追走しています!」
この日、日曜日の中継でお馴染みの『みんなのKEIBA』(フジテレビ系)などで、函館スプリントSの実況を行った八木アナ。年に数回の札幌重賞、そして札幌競馬場には約2年ぶりに観客が入ったこともあって、余計な力が入っていたのかもしれない。
しかし、ご存知の通りカレンチャンは2011年のスプリンターズS(G1)と2012年の高松宮記念(G1)を制した往年の名スプリンターであり、何よりもカレンモエのお母さんとして知られている。
その後、レースが終盤に差し掛かり「2番手まで上がってきた16番のカレンチャン!……カレンモエ!」と慌てて言い直した八木アナだったが、ショックのあまりか「さあ、先頭は……ゴールイン!」と、なんとも締まりのない実況のままレースが終わってしまった。
「(レース前の)輪乗りの時も、レースの序盤もちゃんとカレンモエと実況していましたし、落ち着いた様子だったんですが……。勝負どころを迎えて、少し興奮が抑え切れなかったのかもしれません。一緒にしては失礼かもしれませんが、我々オジサンにはよくある間違いですよ(笑)。最後のゴール前も大接戦だったので、勝ち馬を判別するのが難しかったと思います」(別の競馬記者)
これにはレース中継を見守ったネット上の競馬ファンも、SNSや掲示板で「カレンチャン走ってた!」「カレンチャン現役復帰」「カレンチャン!カレンチャン!」「言い間違えたの笑う」など大盛り上がり。
2012年を最後に引退したカレンチャンだが、この春に異例のヒットを記録した『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)でウマ娘として登場しているだけに「カレンチャン」がトレンド入りするなど、さらに大きな注目を集めたようだ。(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。