JRA泥沼の「連敗地獄」が終わらない……関東の名門厩舎が105連敗の大不振! G1出走を果たしながら、さらに上回る「150連敗」継続中の厩舎とは?
開業してから36年目を迎えた美浦・柄崎孝厩舎は今年未勝利。2021年は68戦して0勝、2着3回、3着2回と、泥沼の「連敗地獄」が続いている。
実は直近で勝利を挙げたのが、なんと2020年6月28日。東京3Rの牝馬限定未勝利戦をアドマイヤチャチャで制してから、1年以上も勝ち星から遠ざかっているのだ。
その直後、2020年7月4日の函館1R新馬戦でマイスクワッドが10着。それ以降、今年6月27日の宝塚記念(G1)に出走して12着に沈んだ管理馬のアドマイヤアルバまで、厩舎の連敗はついに「150」に到達してしまった。
この150連敗中の戦績をみると、1番人気に推された馬は1頭もおらず、2番人気は2頭、3番人気は3頭と心許ない。これでは連敗が続くのも不思議ではなかったのかも……。
一方で「連敗地獄」から救ってくれそうな管理馬を見渡せば、1年前に柄崎厩舎に勝利を届けたアドマイヤチャチャが、その最有力候補にあがる。4歳牝馬の同馬は15戦して1勝、2着1回、3着2回の実績を持つだけに、柄崎厩舎にとっては“エース的”な存在だ。
ほか、障害転向を果たしたスズカユースは、5歳の牝馬。今年1月11日の中山4Rで2着した実績があるが、直近では5月23日の新潟6R障害未勝利戦で11番人気の9着に終わっている。
果たして、「趣味はお酒」と公言する相沢郁調教師が、今年の連敗をストップして“勝利の美酒”を味わうことはできるのか。さらに相沢厩舎をも超える150連敗を継続中の柄崎厩舎が、2年越しの白星を掴むはいつの日か。
それぞれの厩舎の出走馬を、温かい目で見守りたい。
(文=鈴木TKO)
<著者プロフィール>
野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。