JRA天皇賞・秋(G1)川田将雅ポタジェに「勝算」あり!? ダノンキングリー回避で鞍上問題もクリア、一度は捨てた馬との復縁に勝負気配がチラリ

 10月31日(日)に東京競馬場で天皇賞・秋(G1)が行われる。想定では、コントレイル、エフフォーリア、グランアレグリアの三強となりそうで、他の馬はあくまで脇役的存在という見方が強い。

 そんな中、今年の前半戦だけでG1を3勝した川田騎手が騎乗するのがポタジェ(牡4、栗東・友道康夫厩舎)だ。コントレイルと同級生でクラシック戦線は間に合わなかったが、遅れてきた大器がついにG1初挑戦となる。

 ポタジェはこれまでのキャリア11戦で1度も馬券内を外したことがなく、ここまでどんな相手でも相手なりに好走してきた。2歳時から3歳春を順調に使うことができず、ダービーへの最後の切符プリンシパルSでは、痛恨のクビ差負け。晴れ舞台出走の夢は叶わなかった。

 そこからは自己条件戦に戻り、初戦こそ敗れはしたが連勝を重ね、今年1月の白富士S(L)を勝ってようやくオープン入りを決めた。初の重賞に挑んだ金鯱賞(G2)では、昨年の牝馬3冠馬デアリングタクトと差のない3着に好走し、重賞でも崩れない地力を示した。

 その後も新潟大賞典(G3)で2着し、前走の毎日王冠(G2)でもシュネルマイスター(NHKマイルC馬)やダノンキングリー(安田記念馬)相手に3着と、G1級の強敵相手に差のない競馬。休み明けかつ過去最高体重で善戦しただけに本番に向けて上々の内容といえる。

 毎日王冠で2着のダノンキングリー陣営は次走に天皇賞・秋に登録しておらず、マイルCS(G1)へ向かう可能性が高そうだ。2頭とも勝ち負けを期待できるなら鞍上問題を避けて別のレースに使うというのは珍しくない。それだけ川田騎手がポタジェに可能性を感じているという見方もできそう。

 さらに金子真人ホールディングス×友道厩舎×川田騎手のトリオといえば、マカヒキが有名であるが、過去10年(2012年1月~現在)においてこのトリオでの成績は(13-1-1-6/21)で勝率61.9%、複勝率71.4%と突出した成績を残しており、川田騎手がポタジェ騎乗時は5戦5勝と負けなしだ。

 25日現在、『netkeiba.com』の予想オッズで、ポタジェは単勝6番人気となっている。三強に人気が集中することは確実で、この人気なら配当的な妙味も十分ありそうだ。

 コントレイルは陣営が秋のG1を天皇賞とジャパンCの2戦で引退を表明しているが、おそらく大目標は最適距離の天皇賞・秋だろう。あえて菊花賞(G1)を使わずに参戦のエフフォーリアも怖い。グランアレグリアは来年2月に定年を迎える藤沢和雄調教師の集大成ともいえる最後の天皇賞挑戦。

 相手関係は決して楽ではないとはいえ、川田騎手が一度は捨てたポタジェとこのタイミングで復縁したのは不気味である。

(文=ハイキック熊田)

〈著者プロフィール〉
 ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬研」三昧。女性はからっきし扱いが下手だが、牝馬限定戦は得意。

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