JRA藤田菜七子「107連敗」で丸3ヶ月勝ち星なし、乗り替わりの馬は人気薄で激走…後輩に「大外ブン回し」で完敗の深刻

藤田菜七子騎手

 1日、早くも最終日を迎えた春の福島競馬。5Rに行われた若手騎手競走(3歳未勝利)は、2年目の永島まなみ騎手が騎乗した6番人気ウインクルシャープが、直線で外目から抜け出して優勝した。

「なるべく前で運ぼうと思った。3、4コーナーで前が詰まりかけたが、馬が立て直して最後まで粘ってくれました」と、永島騎手はレース後にコメント。2勝を挙げた先週に続く白星で、ファンや関係者に好調ぶりをアピールした。

 一方、2番人気のジーツーガッキー(牝3歳、栗東・藤岡健一厩舎)に騎乗したものの、あまり見せ場を作れず5着に敗れたのが藤田菜七子騎手である。

 これまで女性騎手として初のJRA通算100勝、重賞制覇など、多くの金字塔を打ち立ててきた菜七子騎手。しかし、デビュー7年目を迎えた今年は、ここまで僅か1勝と苦戦を強いられている。

 現状を打開するため、3月の初めから期間限定で栗東に滞在。関西の有力厩舎からの依頼は徐々に増えてはいるものの、肝心のレースではまだ結果が残せていない。

 1月末にブルーゲートで今年の初勝利を挙げて以降、積み重ねた連敗は先週終了時点でついに100に到達してしまった。今回は3ヶ月ぶりの白星と共に、連敗街道に歯止めをかけられるかにも注目が集まっていた。

 フルゲート16頭で行われた芝1200mのレース。まずまずのスタートを切った菜七子騎手とジーツーガッキーだったが、ポジション争いで後手に回ると、道中は中団外目の追走になる。

 600m通過は34秒3の平均ペース。4コーナー手前から大外を回って進出を開始したが、直線入り口では前の馬がヨレたことで、さらに大外にまで膨れてしまう。馬は最後まで食い下がったものの、掲示板を確保するのがやっとだった。

後輩に「大外ブン回し」で完敗の深刻

「さすがに距離ロスが大きすぎましたね。道中あれだけ外を回ると、馬も最後まで脚が持ちません。勝った永島騎手は馬群の中をソツなく立ち回っていただけに、対照的なレース運びとなってしまいました」(競馬誌ライター)

 菜七子騎手の騎乗については、レース後のSNSやネット掲示板などでも「いくら何でもブン回しすぎだろ」「コーナリングが酷い」といったコメントも……。中には「永島騎手を見習って欲しい」という厳しい意見まであった。

 なお、この5分後に行われた東京5Rの未勝利戦では、菜七子騎手で前走14着だったアオイアルファワンが古川奈穂騎手に乗り替わると、8番人気で2着に好走している。

「最後は戸崎圭太騎手が乗ったロジマンボにクビ差及びませんでしたが、直線での追い比べはかなりの見どころがありました。

永島騎手にレースで先着された上、古川奈騎手に乗り替わった馬に激走を決められたことで、2人の先輩である菜七子騎手としては胸中穏やかではなかったかもしれません」(同)

 ついに丸3ヶ月勝ち星なしで連敗は107にまで伸びてしまった菜七子騎手。だが、来週からは最も得意としている新潟開催がいよいよスタートする。巻き返しを果たすことはできるだろうか。

(文=冨樫某)

<著者プロフィール>
 キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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