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米国で新種牡馬「史上最高」獲得賞金を記録更新……クラウンプライドのケンタッキーダービー(G1)にも“刺客”多数の大ブレイク種牡馬とは

JRAサンデーサイレンス級の衝撃!? 新種牡馬「史上最高」獲得賞金を記録更新……クラウンプライドのケンタッキーダービー(G1)にも刺客多数の大ブレイク種牡馬とはの画像1

 ミスタープロスペクター、ダンジグ、ヘイロー、ストームキャットとサラブレッドの血統表によく出てくるこれらの名馬に共通することは何か、おわかりだろうか?

 すべてアメリカ生まれの種牡馬なのだ。もちろん日本の血統地図を塗り替えたサンデーサイレンスもアメリカで生まれた競走馬だった。現在のサラブレッドの血統はアメリカ生まれの種牡馬が大きな影響を与えている。

 しかし、ここしばらく「世界的」とまで言える大種牡馬がアメリカに出現していない。

 昨年の米リーディングサイアーのイントゥミスチーフや、それ以前のリーディングサイアーだったタピットの子孫はアメリカでは活躍するものの、世界中の競馬場で大活躍するまでには至っていないからだ。

 ただ、この状況が変わるかもしれない超大型種牡馬が久々にアメリカに現れたようだ。新種牡馬のガンランナーがアメリカ中の競馬場で旋風を巻き起こしているのだ。

今、米国で「ガンランナー」がやばい!

 

 ガンランナーはBCクラシック(G1)などを勝利し、2017年の米年度代表馬の選出された名馬。今年の3歳馬が初年度産駒なのだが、それが凄い実績を出している。

 牝駒のエコーズールーがBCジュベナイルフィリーズ(G1)などG1を3勝して現在5戦5勝、早くも「化け物」と声もあがっている。今週のケンタッキーオークス(G1)では4日現在2番人気(英ウイリアムヒル)に推されている。

 また、牡駒ではガンナイトが米国のホープフルS(G1)を、サイバーナイフがアーカンソーダービー(G1)を、テイバがサンタアニタダービー(G1)をそれぞれ勝利するなど、初年度産駒がアメリカクラシックレースが始まる前に、すでにG1を4勝しているのだ。

 他にもBCジュベナイル(G1)2着、ベストパルS(G2)勝ち馬のパパキャップなど重賞馬も数多く、その層の厚さはまさに驚異的だ。

 すでに日本馬のクラウンプライドが出走する今週のケンタッキーダービーにも、現在3番人気(英ウイリアムヒル)のタイバを含め4頭が出走予定で、3冠レースで結果を残せば、日本におけるサンデーサイレンスのような歴史的種牡馬になる可能性もある。

 ガンランナーの競走馬時代は晩成型だったのにもかかわらず、昨年の2歳リーディングを新種牡馬における史上最高獲得賞金の記録を塗り替えて獲得。3歳春でも次々と産駒が重賞を勝っている。単なる早熟種牡馬ではなく成長力も期待でき、今後さらなる産駒の活躍が見込まれる。

 この尋常ではない活躍にアメリカ生産界も沸き立ち、今年の種付け料は約1600万円に高騰。G1を10勝したビホルダーの種付けが決まるなど、高額繁殖牝馬が殺到している。

 米国の競馬メディア『ブラッドホース.com』でも「とても驚くべきことだ――センセーショナルなガンランナーが新種牡馬記録を樹立」との特集が組まれ、「全種牡馬の中で、出走馬に対するステークス勝率でアメリカ最高の種牡馬である」などとその活躍ぶりが分析されている。

 昨年のアメリカのリーディングサイアー上位は高齢馬ばかり。このままの産駒の活躍が続けば、近いうちにガンランナーが覇権的なリーディングサイアーになることは確実だ。

 一方、日本でも初年度産駒が走っており、グランアプソウロが芝で新馬を勝ち、2戦目の雪うさぎ賞で2着に入線するなど日本の芝への適性も見せている。

 ガンランナーの父はミスタープロスペクター系の名種牡馬キャンディライド、母の父
はジャイアンツコーズウェイなので、サンデーサイレンスやキングカメハメハといった日本の主流血統とは血統構成が遠い。日本の生産界もその血を歓迎するだろう。

 やがて日本にもかつてのダンジグやミスタープロスペクターのように、ガンランナーの産駒が争って導入される時代がやって来るかもしれない。

(文=パッパラー山中)

<著者プロフィール>
 皇帝シンボリルドルフの代表産駒トウカイテイオーの舞うようなフットワークに魅せられて競馬を始める。人生で1番泣いたのは前年の大敗から1年ぶりの復活勝利を決めた1993年の有馬記念(G1)。感動のあまり競馬場で泣いて電車で泣いて家で泣いた。馬券はパドック派。今までで1番「こりゃすんげえ馬体」と思ったのはサクラケイザンオー。

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