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【阪神牝馬S(G2)展望】姉ソダシの待つヴィクトリアマイルへ…負けられない妹VS“思い出作り”の有馬記念でまさかの4着…引退プラン撤回の実力馬

【阪神牝馬S(G2)展望】姉ソダシの待つヴィクトリアマイルへ…負けられない妹VS思い出作りの有馬記念でまさかの4着…引退プラン撤回の実力馬の画像1

 8日、阪神競馬場ではヴィクトリアマイル(G1)の前哨戦、阪神牝馬S(G2)が行われる。春の古馬牝馬頂上決戦に向けて、勝ち名乗りを上げるのは果たしてどの馬か。早速展望していこう。

 中心はデアリングタクトと同世代でエピファネイア産駒のイズジョーノキセキ(牝6歳、栗東・石坂公一厩舎)だろう。

 3歳時はチューリップ賞(G2)で4着、忘れな草賞(L)で2着とクラシック出走にはあと一歩及ばなかった。古馬になってからも長らく3勝クラスで足踏みしていたが、昨年6月の垂水S(3勝クラス)を勝ってオープン入り。すると休み明けで臨んだ昨秋の府中牝馬S(G2)で12番人気ながら、ソダシをゴール前で交わす番狂わせを起こした。

 続くエリザベス女王杯(G1)では主戦の岩田康誠騎手が騎乗停止のため、C.ルメール騎手に乗り替わったが見せ場なく10着。ただし、道悪が敗因とみた陣営は強気にグランプリ有馬記念(G1)への挑戦を決意。16頭立ての13番人気、単勝オッズ152倍の伏兵扱いだったが、中団から末脚を伸ばして大健闘の4着に食い込んだ。

 もともとこの春から繁殖入りのプランがあったが、前走の走りを見た陣営はそれを撤回。6歳にして本格化を果たした実力馬が、ここをステップにヴィクトリアマイルでのG1獲りを見据える。


 ソダシの全妹で鹿毛のママコチャ(牝4歳、栗東・池江泰寿厩舎)は3度目の重賞挑戦。2歳時にはファンタジーS(G3)で3着するなど、早くから素質の一端を見せていたが、桜花賞(G1)路線には乗れず。3歳夏に1勝クラスから再出発すると、秋にかけて3連勝を飾ってオープン入りを果たした。

 その後は約3か月の間隔を空けてターコイズS(G3)に出走。並み居る強豪牝馬を押しのけて1番人気に支持され、好位から運んだが直線で伸び切れず5着に敗れた。それでも勝ったミスニューヨークとは0秒2差と重賞でも通用するところを見せている。

 前走後は2月の京都牝馬S(G3)も視野に入れていたが、見送ってここを目標に調整。3月中旬に放牧先から帰厩すると、追い切りでは3週連続で好タイム。ヴィクトリアマイルで連覇を目指す姉と大舞台で対決するためにも賞金加算は絶対。できることなら勝って優先出走権をもぎ取りたいところだろう。


 ママコチャと同じくこれが3度目の重賞挑戦となるウインシャーロット(牝5歳、美浦・和田正一郎厩舎)は、先行力を武器に条件馬時代から安定した走りを見せてきた。これまでの通算成績は「5-7-2-1」で、複勝率は93.3%にも達する。

 昨年11月にオーロC(L)を勝利したウインシャーロットは、2走前のターコイズSで重賞初挑戦。道中2番手から直線でいったんは先頭に立ったが、ゴール前でミスニューヨークに差し切られ、惜しくも勝利を逃した。

 続く京都牝馬Sでは押し出されるように1番人気に支持され、いつも通りの好スタートを決めると、ハナを切る積極策。直線に向いてもいい手応えでそのまま粘り込むかと思われたが、中団から脚を伸ばしたララクリスティーヌにハナ差かわされての2着。重賞ではあと一歩の競馬が続いている。

 その前走は初めてとなる関西圏での競馬だったが、年明けから1か月以上栗東に滞在していた。今回は直前まで美浦で調整され、レース1週間前に栗東入りし、レースを迎える。

 これまでレースのたびに反動が出るなど、陣営が調整に苦労してきた馬。2度目の遠征競馬で陣営の試行錯誤は実るか。

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ピンハイ

 ピンハイ(牝4歳、栗東・田中克典厩舎)は、デビュー2戦目で迎えた昨年のチューリップ賞で2着に好走。さらに桜花賞で5着、オークス(G1)では4着とクラシックでも掲示板を外さなかった。

 秋には3勝クラスを難なく突破すると、エリザベス女王杯では穴人気したが9着。さらに巻き返しを期した今年初戦の東京新聞杯(G3)は3番人気で8着と、2戦続けて期待を裏切っている。

 今回はオークス以来となる高倉稜騎手との再コンビ。近2走の凡走でやや評価を落としているだけに試金石の一戦となるだろう。

 ピンハイが2着したチューリップ賞で勝ち馬ナミュールから0秒6差の6着だったのがルージュスティリア(牝4歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。その時はゲートで大きく立ち遅れたのが響いての敗戦だった。

 しかし、続くフローラS(G2)で15着に大敗すると、夏を休養に充てて立て直しを図る。すると休養による効果もあったのか、秋の復帰戦から3連勝を飾ってオープン入りを果たした。

 鞍上は福永祐一現調教師からバトンを受けた川田将雅騎手が務める。新コンビで連勝を伸ばせるかに注目だ。

 この他には、昨年の当レース2着馬のアンドヴァラナウト(牝5歳、栗東・池添学厩舎)、昨年のフィリーズレビュー(G2)覇者サブライムアンセム(牝4歳、栗東・藤原英昭厩舎)、昨年の紫苑S(G3)でスタニングローズとクビ差の2着に入ったサウンドビバーチェ(牝4歳、栗東・高柳大輔厩舎)などの実績馬も侮れない。

 G1馬こそいないが、イズジョーノキセキを中心に実力伯仲の楽しみなメンバーがそろった。阪神牝馬Sは8日、15時35分に発走を予定している。

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