「なんでもかんでも」D.レーンは正解なのか? ソダシ、コナコースト、タスティエーラ“強奪”にファンから不満の声…5月は「17戦1勝」の急ブレーキ

短期免許で初来日した2019年に重賞レースで大活躍を見せたD.レーン騎手。関係者から“乗れる外国人騎手”と認知されたこともあって、その後も度々来日して大レースで存在感を見せている。
いまやすっかりお馴染みとなったオーストラリアの名手は、昨秋のマイルCS(G1)をセリフォスとのコンビで優勝。今年の安田記念(G1)でもコンビを組むことが予定されているとのこと。前走のドバイターフ(G1)は5着に敗れたが、距離が1ハロン長い印象もあった。適距離のマイルに戻るだけに巻き返しは必至だろう。
今年は4月15日から来日し、6月13日までの期間で申請しているが、最初の6日間で42鞍に騎乗して16勝を挙げる破竹の快進撃。勝率38.1%という驚異的な数字を残し、健在ぶりをファンにアピールした。
その甲斐もあって春のG1戦線でも多くの有力馬の陣営が、レーン騎手への乗り替わりを発表。先述したセリフォスは勿論のこと、今週末に行われるヴィクトリアマイル(G1)はソダシ、オークス(G1)はコナコースト、日本ダービー(G1)はタスティエーラとのコンビが決まった。いずれも上位人気が予想される実力馬であり、現在の「レーン人気」を象徴するラインアップといえる。
その一方で、こういった「なんでもかんでもレーン」という風潮を快く思わないファンがいることも事実だ。
「なんでもかんでも」D.レーンは正解なのか?
一般的に乗り替わりが歓迎されやすいのは、前任者がレースで明らかに批判の的となる失態を犯した場合や、成績が頭打ちになった馬に対し、他の騎手ならどう乗るのかと期待されるケースが大半である。
しかし、今回乗り替わりが発表されたソダシ、コナコースト、タスティエーラに関しては、前任者が好騎乗で結果を残していた馬ばかり。そのため、降板を告げられた騎手も不運なら、人馬のコンビ継続を希望していたファンにとっても、腑に落ちない決定だったかもしれない。一部のファンは、こういった乗り替わりを“強奪”と例えることもある。
勿論、レーン騎手からすれば騎乗依頼を受けただけであるが、乗り替わるからには「レーンで正解だった」と思われるだけの結果を残す必要があるだろう。
好調だった4月には、6番人気シルヴァーソニックとコンビを組んだ天皇賞・春(G1)で3着に入って、同馬とは重賞2勝にG1・3着と申し分のない成績を残した。前任者の川田将雅騎手を上回る相性の良さを証明し、多くのファンは「やっぱりレーンは上手い」と再認識したに違いない。
ところが5月に入った途端、レーン騎手に逆風が吹き始める。
それまでの好調が嘘だったかのように、初週の6日と7日は急ブレーキ。両日あわせて17鞍に騎乗したレーン騎手だったが、1番人気馬に12回も騎乗機会がありながら、わずか1勝のみ。その間の勝率は5.9%となり、勝率38.1%を誇った4月とは別人のように低迷してしまった。
2日間だけを切り取ってスランプといってしまうには少々強引でもあるが、レーン騎手の騎乗馬は勝ち負けの期待が大きな馬が殆どなのだから、ここまで勝てないと目立っても仕方がない。
先週末のNHKマイルC(G1)では、武豊騎手から乗り替わった1番人気のカルロヴェローチェで5着に敗れたこともあり、ネットの掲示板やSNSなどでは、ノーザンファーム系オーナーの「外国人騎手優先主義」に異を唱えるファンの声も少しずつ大きくなり始めた。
結果を残してこそ有力馬の依頼が集まるのが世の常。いくら外国人騎手が優遇されたとしても、成績が下がれば声が掛からなくなるのはレーン騎手も同じだ。
今週末のヴィクトリアマイルでコンビを組むソダシは、ただでさえ白毛のアイドルとして絶大な支持を集めている人気馬。中途半端な騎乗をすれば「やはり吉田隼人騎手じゃないとダメ」という声が出ることは避けられないだけに、誰もが唸るようなエスコートで昨年に続く連覇に導きたいところだ。
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