![GJ](/wp-content/themes/g-journal/pc/img/entry/icon-gj.png)
川田将雅に付きまとうオークスの呪縛。ハープスターの敗戦から9年、大本命リバティアイランドと挑む二冠
![川田将雅に付きまとうオークスの呪縛。ハープスターの敗戦から9年、大本命リバティアイランドと挑む二冠の画像1](/wp-content/uploads/2023/10/Ruriko.I_20230409_ribateiairando_kawadayuuga_55.jpeg)
今週末の21日に東京競馬場で牝馬三冠の二冠目、オークス(G1)が行われる。本命視されるのは、阪神ジュベナイルF(G1)、桜花賞(G1)とG1を連勝し、桜花賞で上がり3F32.9秒を叩き出した女王、リバティアイランド(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)だろう。
ただ、鞍上の川田将雅騎手にとって、オークスはほろ苦い記憶のある舞台だ。
ハープスターとのコンビでオークスに臨んだ2014年。リバティアイランドと同じく、桜花賞で上がり32.9秒の末脚で圧勝した大本命馬は、単勝のオッズ1.3倍の支持を集めた。誰もが二冠を信じて疑わなかったものの、レースでは追い込み届かず2着。岩田康誠騎手とヌーヴォレコルトの前に苦杯をなめた。
それだけにオークス敗戦後「非常に申し訳ない」と謝り、自著『頂への挑戦 負け続けた末につかんだ「勝者」の思考法』(KADOKAWA)でも「これも今思えばですが、2014年という年は、まったく攻めた競馬をしていませんでした。僕は怯えていたのです」と当時の反省を口にしている。
その一方で思い入れの強かったハープスターでの敗戦は、川田騎手の「ストイックさ」と「責任感」を生み、その後の躍進につながった。2020年には、師匠である安田隆行調教師の管理馬ダノンザキッドでG1勝利(ホープフルS)を果たしただけでなく、ついには2022年にリーディングジョッキーと史上4人目の騎手大賞を受賞。トップジョッキーとしての地位を確固たるものにした。
今年は断然人気濃厚のリバティアイランドに騎乗するだけに、近年で最大のチャンスとなるだろう。
そんな川田騎手だが、2012年にジェンティルドンナで優勝したのを最後にオークスの勝利から遠ざかっているように、不安要素が全くない訳でもない。また、リバティアイランドを管理する中内田厩舎は、芝2000mまでの重賞勝ちはあるものの、2200m以上になると未勝利。そして、リバティアイランドが唯一敗戦を喫した舞台もオークスと同じ東京が舞台のアルテミスS(G3)だった。このときはスムーズなレース運びが出来なかったとはいえ、リバティアイランドほどの馬でも、リズムが狂えば敗れるということを意味している。
とはいえ、『中日スポーツ』の取材に「極端に苦しい戦いになるとは思えない」と言ってみせた川田騎手のパートナーへの信頼に揺るぎはない。
川田騎手は、ハープスターの敗戦を経てリーディングジョッキーにまで上り詰めた。そのハープスターと重なるところの多いリバティアイランドでのオークスの戴冠は、川田騎手を本当の意味でハープスターの呪縛から解き放ってくれるかもしれない。
二冠か、苦い記憶の再現かーー。運命の手綱は川田騎手に託された。
PICK UP
Ranking
5:30更新【クイーンS】ボンドガール武豊は「仲間外れ」の孤軍奮闘!? 「休み明け」C.ルメールは新潟ではなく札幌参戦
競馬学校「主席」の“天才騎手”が存在感。田口貫太、小林美駒だけじゃない「上手くなる」第2の師匠とのコンビでトップジョッキー並みの結果
藤田晋オーナーに強力援軍!? 「チーム・スターズオンアース」で“周回遅れ”の初陣…シュヴァルグラン産駒は遅れてきた大器となれるか
- 今村聖奈、小林美駒、古川奈穂が戦線離脱…「新人女性騎手」にかかる期待 過怠金「計16万円」若手騎手が土日で4回の制裁! 2年目若手騎手「まるで宝くじ」と話題!?【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
- サトノカルナバル、ピコチャンブラックに続く「大物候補」が登場!? 今週デビューのキタサンブラック産駒は「古馬重賞ウイナー」と互角の動き
- 「騎乗依頼を受けない」トップジョッキーやベテランも?JRAから来年は4週間の通達済み…「名ばかり」暑熱対策に中堅騎手が不満
- キャプテン渡辺「面白き新潟競馬」に秘策あり?「予想もクソもありません」アイビスサマーダッシュの予想は枠が出てから【徒然なる神のくず競馬トーク】
- C.ルメール×名門クラブの快速馬がデビュー!スタートダッシュ失敗も「シンボリクリスエス後継候補」の父に初勝利もたらすか
- 永島まなみと「同期」の女性騎手が待望の戦線復帰!「かんちゃん帰ってくる頃には」今村聖奈も9月中にカムバックの可能性
- 武豊「マジック炸裂」も次走で鞍上問題発生!? 一撃“5億円”獲得「世代ナンバーワン牡馬」が参戦予定
関連記事
「控えてほしい」単勝1.6倍の横山武史さえ従った陣営の思惑…ゴールデンハインド「裏切り」ではない「必然」の逃げ切りオークス出走の裏側
リバティアイランド「絶対優位」も1強はヒモで必ず荒れる! 先週ヴィクトリアマイル&京王杯SCダブル的中【東大式必勝馬券予想】
ヴィクトリアマイル(G1)ソングライン勝利でリバティアイランドの「オークス制覇」に黄信号!? 辿る運命は2年前のソダシと同じ?
鞍上川田騎手に大きな不安データ!JRAオークスのリバティアイランドにこれだけの逆風。勝つのは意外な格下馬?
【オークス(G1)展望】リバティアイランドに「意外な」距離の壁!? 逆転候補は「府中2400m最強厩舎」が手掛けるアノ馬!