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武豊×デルマアートマン「シンガリ負け」発進…ドウデュース友道康夫調教師が大絶賛も本領発揮は砂か

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武豊騎手 撮影:Ruriko.I

 いよいよスタートした今年の2歳新馬戦。3日、阪神5Rに行われた芝1600mの“開幕戦”は、ハナを奪った2番人気テラメリタが3馬身半差で快勝。新種牡馬ブリックスアンドモルタル産駒が世代一番星に輝いた。

 騎乗したC.ルメール騎手は「直線はいい加速をしてくれた。真面目で伸びしろがあります。距離は1600m以上でも大丈夫」と将来性に太鼓判。この日が57回目の誕生日だった同馬を管理する須貝尚介調教師も「いいプレゼントをもらいました」と話すなど上機嫌だった。

 この舞台で世代一番星となった馬は過去10年、レッドリヴェールとケイアイノーテックが後にG1ホースまで出世している。テラメリタもまずは大きな一歩を踏み出した。

 その一方で、まさかのシンガリ負けデビューとなってしまったのが、3番人気に推されていた武豊騎手とデルマアートマン(牡2歳、栗東・友道康夫厩舎)のコンビである。

 同馬は昨年の日本ダービー(G1)を勝ったドウデュースと同じ武豊騎手×友道厩舎の黄金タッグ。さらに父オルフェーヴル×母父Flower Alleyという組み合わせはG1・4勝馬のラッキーライラックと同配合だったこともあり、戦前からファンの間で話題を集めていた1頭だ。

 友道師も『日刊スポーツ』の取材に対し「この時期の2歳にしてはすごく体がしっかりしている」と高く評価。さらに「レースまで在厩でいける。それくらいしっかりしている。走るリズムもいい」とコメントするなど大絶賛していた。

 ちなみに武豊騎手と友道厩舎のコンビは過去10年の新馬戦で16戦7勝、勝率43.8%という好成績。今回のデルマアートマンに単勝4.5倍の支持が集まったのも当然だろう。

 SNSやネットの掲示板などには、一部ファンから「この血統だけに期待しかない」「牡馬版のラッキーライラックになるかも」「武豊騎手と来年のダービーまで突き進んでほしい」といったコメントが寄せられていた。

 わずか5頭で行われたレース。好スタートを決めたデルマアートマンは道中、勝ち馬のテラメリタに続く2番手を追走する。そのままのポジションで4コーナーを回り、あとは直線で逃げ馬を交わすだけだと思われた。

 しかし、直線に向くと思いのほか伸びが見られず、追い比べでも徐々に後れを取ってしまう……。ゴール前で完全に脱落してしまうと、ブービーの馬からさらに5馬身離れた最下位に敗れてしまった。

「ゲートを上手に決めて行きっぷりも悪くなさそうに見えましたが、最後の直線に入ってからが案外でしたね。残り100mくらいからは武豊騎手もほとんど追うのをやめてしまっています。

陣営のレース前のコメントは上々だったみたいですが、オルフェーヴル産駒は基本的には晩成型の傾向があります。また同産駒のウシュバテソーロやマルシュロレーヌのようにダートの方が向いている可能性もあるでしょうか」(競馬誌ライター)

 実際に手綱を取った武豊騎手もレース後、「スタート速くて素直ですが、トップスピードがあまりないので、ダートの方がいいかもしれません」とコメントを残した。ゆくゆくは砂で本領を発揮するタイプなのかもしれない。

 悔しいデビュー戦にはなったものの、ゲートで見せた速さは今後に向けて大きな武器になることは間違いない。叩かれた上積みも大きいと思われるだけに、次走で変わり身を見せてくれることに期待したい。

GJ 編集部

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