
「あわや主取り」ミックファイア、157万円の最強マイラーも出身!「億超え続出」セレクトセールを凌ぐサマーセールの凄さとは!?

今年の南関東クラシックで無敗の三冠馬に輝いたミックファイア(牡3歳、大井・渡辺和雄厩舎)。この秋は10月に盛岡競馬場で開催される3歳限定のダービーグランプリをステップに、JBCクラシック(G1)へ向かう予定となっている。
その後はチャンピオンズC(G1)と東京大賞典(G1)の両睨み。デビューからの連勝をどこまで伸ばせるかに注目が集まりそうだ。
これだけの実力の持ち主ともあれば、超高額落札馬なのかと思いきや、実はミックファイアは2年前のセリ市に登場し、500万円(税抜)で落札された超格安馬。取引されたのは、毎年8月に北海道で開催されている『サマーセール』である。
2年前にミックファイア(マリアージュ2020)が上場された際は、ビッダーの手がなかなか上がらず、最終的に馬主の星加浩一氏が一声目を上げたのは、まさにハンマーが落ちる寸前。あわや主取りかというギリギリのタイミングで何とか買い手がついたのが実情だった。
そんなミックファイアだが、昨年9月に大井でデビューすると、3連勝を飾りあっさり落札額の回収に成功。その後は、5か月の休養を経て、無敗のまま南関三冠馬に輝いた。デビューから計6戦で稼ぎ出した賞金額は、落札額の約30倍にあたる1億5000万円以上にも上る。
「億超え続出」セレクトセールを凌ぐサマーセールの凄さとは!?
「サマーセールに登場するのは1歳馬のみで、多くが日高地方の小規模~中規模牧場で生産された馬です。ミックファイアと同じ21年のセール出身馬には、羽田盃と東京ダービーで2着したヒーローコールや、兵庫ダービー覇者のスマイルミーシャらもいて、いずれも落札額を大きく上回る賞金を稼いでいます。
他にもトップナイフやペリエール、オマツリオトコなどJRA所属馬も同年のサマーセール出身。セレクトセール出身馬のようにクラシックで派手に活躍する馬はめったに出ませんが、費用対効果を考えれば、多くの零細馬主にとってサマーセールは非常に重要なセリ市になっていますね。特に今年はミックファイアらの活躍に加えて、ダート路線も整備されるため、例年以上の注目を浴びることになるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
ライターから『セレクトセール』という言葉も出たが、国内で行われるサラブレッドのセリ市で金額的に最大規模を誇るのは毎年7月に開催されるセレクトセールである。今年も億超えホースが次々と誕生し、大盛況のうちに終わった。
今年は1歳馬部門の1頭平均落札額が初めて6000万円(税抜)を超え、“札束の殴り合い”に発展したのも記憶に新しい。一方で、サマーセールの方は昨年度の1頭平均落札額が約666万円で、金額的にはセレクトセールの9分の1程度の規模である。
ところが、頭数にスポットを当てるとサマーセールが圧勝。今年は1426頭もの1歳馬が上場される予定だが、これはセレクトセール1歳部門の6倍以上にもなる。
これだけの頭数がいて、しかも開催は5日間にも及ぶ。落札する側の馬主と調教師はかなりの下調べと根気が求められる長丁場のセールといえるだろう。
過去には種牡馬としても活躍中のモーリスも約157万円で取引された格安馬だったが、同馬を筆頭に、マイネルホウオウやカルストンライトオなど、それ以外にもJRA・G1馬も輩出しているのがサマーセールだ。
今年登場する1426頭の中に“掘り出し物”はどれだけ潜んでいるのだろうか。
PICK UP
Ranking
5:30更新「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
宝塚記念(G1)団野大成「謎降板」に関西若手のエースが関係!? 武豊の不可解な登場と突然のフリー発表…関係者を激怒させた「素行不良」の舞台裏
浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
- 未勝利ルーキーが「深刻理由」で乗鞍激減!?度重なる失態に師匠からはお灸、エージェントも契約解除の大ピンチ
- JRA「出禁」になったO.ペリエ「税金未払い」騒動!? L.デットーリ「コカイン使用」K.デザーモ「アルコール依存症」過去の”外国人騎手トラブル”に呆然……
- 【阪神C(G2)展望】武豊“マジック”でナムラクレア、ママコチャを破った重賞馬が待望の復帰戦! 短距離界の有馬記念に豪華メンバーが集結
- 「世代最強候補」クロワデュノールは本物なのか?ホープフルSで下馬評を覆す最強刺客
- 天才の息子・福永祐一は何故「天才」と呼ばれないのか? 「漁夫の利」に集約されたシュヴァルグランでの「決意」に落胆
関連記事
C.ルメール「1番人気7連敗」で首位陥落の急ブレーキ!ライバル川田将雅に逆転許す…今年突然現れた「弱点」を露呈?
「関屋記念を制する馬がサマーマイルシリーズを制する」。夏のマイル王を決める大一番に大魔神の良血ディヴィーナ、快速セルバーグらが集結!
武豊「まだまだやれる感じ」完璧騎乗で重賞7勝目!C.ルメール、川田将雅に迫る勝ち星量産…衰え見せない名手の読みズバリ
無情の処分命令も北海道逃亡…命が懸かった裁判で敗訴からの大逆転! “悲運の貴公子”テンポイントの祖母「クモワカ伝貧事件」【東大式必勝馬券予想】
元JRA藤田伸二氏「ヤスナリの騎乗は200点でしょ!」絶賛から1週間……岩田康誠2日連続“一鞍入魂”の結果は