【ジャパンC】C.ルメール「どちらが強いか分からない」アーモンドアイとの比較に一歩前進…イクイノックスが挑む賞金王とG1・9勝の名牝が残したスーパーレコード超え
26日に開催される今秋最大の注目レース・ジャパンC(G1)。出走を予定している各馬の最終追い切りが、東西トレセンで行われた。
G1・5連勝中の現役最強馬イクイノックス(牡4歳、美浦・木村哲也厩舎)は、美浦のウッドコースで3頭併せを敢行。真ん中に進路を取ると、両サイドからのプレッシャーもまったく問題にすることなく、終始楽な手応えで堂々と駆け抜けてみせた。
マークした時計は5ハロン67秒5、ラスト1ハロン11秒3。これは前走・天皇賞・秋(G1)の最終追い切り時とほぼ同じタイムである。キャリア初の中3週というタイトなレース間隔がやや危惧されているものの、稽古の動きからみればレコードタイムを叩き出した前回と遜色のないデキであるとみていいだろう。
ジャパンCを勝てば史上最多に並ぶG1・6連勝となる。さらに優勝賞金の5億円を獲得すれば、歴代賞金トップであるアーモンドアイの19億1526万3900円を上回るだけでなく、史上初の20億円ホースも視野に入る。
レコード勝ちの反動が多少気になるところではあるが、現時点でのデキに関してほとんど問題なしと言えそうだ。主戦のC.ルメール騎手も「イクイノックスはいまがピーク」と話すように、終わってみればこの世界ナンバーワンホースにとっては何もかもが杞憂だったということになるのかもしれない。
G1・9勝の名牝が残したスーパーレコード超え
また、これだけ充実期を迎えているのであれば、イクイノックスにはジャパンCでアーモンドアイの最多賞金更新だけではなく、同馬が2018年にマークした東京・芝2400mのレコードである2分20秒6の更新にも注目が集まる。
もともと今年のジャパンCは、タイトルホルダーの単騎逃げでレースが進むことが予想されていた。ただ、ここに現役屈指の逃げ馬であるパンサラッサも参戦を表明。どちらも先手を奪ったときにもっとも本領を発揮するタイプの馬である。仮に2頭がハナ争いを演じる展開になればハイペースは必至だろう。
それに加え、東京競馬場のある府中市は、今週末にかけて好天が続く予報となっている。そのため当日はパンパンの良馬場で開催されることが濃厚。展開面、そして絶好の馬場コンディションであることを考慮すると、トーセンジョーダンのレコードを約1秒も更新した天皇賞・秋に続いて、ジャパンCでもスーパーレコードが記録される可能性は十分ありそうだ。
奇しくもイクイノックスとアーモンドアイ両馬の主戦であるルメール騎手は天皇賞・秋の後、2頭について「どちらが強いか分からない」とコメントしていたが、果たしてイクイノックスはアーモンドアイの最多賞金を上回るとともに、「更新不可能」とも思われた2分20秒6の壁を越えることができるだろうか。
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