「初登場1位」種牡馬イクイノックスに驚きの声! 父キタサンブラックと並ぶ最高額にディープインパクト超えの期待…歴代最高賞金すら霞む「回収額」の魅力

先日に発表された社台スタリオンステーション繋養馬の2024シーズン種付け料。1500万円で並んだエピファネイア、コントレイル、スワーヴリチャードを押しのけてトップの座を掴んだのは、2000万円に設定されたキタサンブラックだった。
エピファネイアは早期にエフフォーリアやデアリングタクトといったクラシックの勝ち馬を輩出。無敗の三冠を達成したコントレイルは産駒がまだデビュー前ながら、ご祝儀的な意味も含めての価格だろう。
昨年までの200万円から一気に7.5倍の1500万円まで急騰したスワーヴリチャードについては、今年デビューした2歳世代の活躍が背中を押した印象だ。競走馬を生産する側とすれば、未知数だった種牡馬の結果が出たことにより、信頼性が増したと思われる。
「初登場1位」種牡馬イクイノックスに驚きの声!

その一方でこれらの種付け料が発表された際、ひと際大きな注目を集めていたのが、当時まだ「Coming Soon」の表記に留められていたイクイノックスの種付け料である。
同馬を所有するシルク・ホースクラブが先月30日にホームページ上で現役引退及び種牡馬入りが決定したと発表。これに伴い有馬記念(G1)の参戦はなくなり、種牡馬として世界最強馬の遺伝子を産駒に伝えていくステップに進むことが決まっていた。
これによりイクイノックスの初年度種付け料に再び大きな注目が集まった訳だが、7日に株式会社ジェイエスのジェイエスノミネーション情報で発表された種付け料は、なんと2000万円。父のキタサンブラックの高騰を後押しした孝行息子が、いきなりトップの父に肩を並べた。これにはネットやSNSでも驚きの声が出た。
あのディープインパクトでさえ初年度は1200万円。後継種牡馬の筆頭として期待されるコントレイルも過去最高タイの評価を受けたが、父サンデーサイレンス×母ウインドインハーヘアの全兄であるブラックタイドは、弟と異なる成績ながらトントン拍子に後継種牡馬の確立に成功した。
何しろ自身は初年度80万円(出生条件)から同500万円のキタサンブラックを送り出して来年は2000万円、そして孫のイクイノックスも同じく2000万円の評価。きょうだいでここまで成功した血統も珍しい。
そうなるとイクイノックスの目標になるのは、歴代最高の種付け料となるディープインパクトの4000万円か。これにより父サンデーサイレンスの最盛期に設定されたらしい3000万円を塗り替えたといわれたが、イクイノックスなら更新する可能性もあるだろう。
「1頭も産駒が出ていないタイミングですから、さすがに1500万くらいじゃないかという声も聞かれていましたが、何もかもが規格外でした。有馬記念に出走を期待するファンも多かったと思いますが、イクイノックスは既に文句なしの世界ナンバーワンと評価されています。これからの年数で考えれば、種牡馬としてのキャリアの方が長くなるだけに、妥当な決断だったように思います。
オーナーサイドとしてもレースに出走して、想定外のアクシデントが発生するリスクと天秤にかけた場合、G1レースの1着賞金より種牡馬として種付け料を稼いだ方が効率的という見方もできます。何しろ2000万ですからね……。血統面で重なるところのあるディープインパクトが大成功した実績もおそらく加味されているでしょう。JRAで歴代最高の22億1544万6100円を獲得した馬ですが、種牡馬ビジネスならアッと言う間にそれ以上の金額を稼いでしまうかもしれません」(競馬記者)
確かにトップクラスの種牡馬は、年間で100頭を超えるなんてこともザラ。種付け料2000万円のイクイノックスなら20億円の計算だ。本馬がまだ4歳という若さなら、17歳でこの世を去ったディープインパクトを例に出すと、10年以上も種牡馬生活を続けることになるだろう。
勿論、生まれた産駒の活躍で金額の上下はあるだろうが、このまま期待通りに活躍するようなら1年でほぼ同額を稼ぐことになる。サラブレッドが経済動物という側面を持つ以上は、納得できる引退だったのではないか。
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