
「完全に騎手のミス」「勝ちまであった」矢作師が愛弟子にブチ切れ? C.ルメールと明暗分かれた進路取り…坂井瑠星「自分がうまく捌けていれば」

今年のJRA・G1の掉尾を飾ったホープフルS(G1)を優勝したのは、C.ルメール騎手が騎乗した紅一点の1番人気レガレイラだった。
2歳世代最強に推す声もあった素質馬が、牡馬相手にG1勝ちで実力を証明。本番と同じ中山の芝2000mを制したことで、陣営から来年の皐月賞(G1)を視野に入れるコメントも出された。
先に抜け出したシンエンペラーを外から豪快に差し切ったレガレイラだが、主戦を務めるルメール騎手の好騎乗も見逃せない。
レース後、「みんなフラフラしていてどこに行くか少し考えました」と振り返っていたように、最後の直線でスムーズさを欠く馬がいた中、馬群からスルスルと抜け出して外に出す好判断。パートナーの力を余すところなく発揮させる見事な手綱捌きだった。
好判断のルメール騎手と5着の坂井騎手で明暗

そんなルメール騎手とは対照的に不完全燃焼の5着に終わったのが、ミスタージーティー(牡2、栗東・矢作芳人厩舎)に騎乗していた坂井瑠星騎手だ。
「自分がうまく捌けていればもっとやれていたはずです」
坂井騎手がそう悔やんだように、抜群の手応えを残したまま最後の直線を迎えたまではよかったものの、肝心の勝負どころで前の馬が壁になって追えず。ゴール前になってようやく進路が開けたが時すでに遅し。結果的に脚を余す格好だっただけに、“スムーズなら”と感じられる走りでもあった。
「少し厳しい言い方をすると、ルメール騎手と坂井騎手の差が出た結果といえるかもしれません。危険予知に長けたルメール騎手の経験と先見の明がレガレイラの勝利を呼び込みました。
いずれも道中で後方の似たような位置にいたのですが、先を見越して3コーナー手前で先に進出して外を狙ったルメール騎手に対し、坂井騎手は動かないまま最後の直線で真ん中から内寄りを狙う進路取り。その結果、勝負どころで前が塞がってしまいました。
もちろん、そこで前が開けていれば好騎乗と称えられたはずですが、結果が伴わなければ騎乗ミスといわれても仕方なし。本人も反省していると思いますが、それ以上に憤りを隠せなかったのが矢作先生でしょうね」(競馬記者)
師匠の矢作調教師から愛弟子に厳しい言葉も……
記者の言葉通り、愛弟子の失態に師匠の矢作調教師は「完全に騎手のミスです」「勝ちまであったと思います」と辛辣なコメント。ネットの掲示板やSNSでも「先生がブチ切れてる」「これは仕方ない」と驚くファンの声も見られた。
その一方、敗れたミスタージーティーに対し、「この馬の将来性は凄いものがあると思っています」「かなり能力は高いと思います」と絶賛していただけに、万全の状態で送り出した矢作師としては、あまりにも不本意な敗戦だったということだろう。
ただ、坂井騎手も急成長を見せている期待の若手。昨年の秋華賞(G1)で初G1勝利を挙げると、その後も朝日杯フューチュリティS(G1)を優勝し、今年もレモンポップとのコンビでG1を3勝と存在感を見せた。
この敗戦を糧に今後のレースでしっかりと結果を残し、師匠からの信頼を取り戻したいところだ。
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