元JRA安藤勝己氏「説教したいような騎乗」ハイペース演出で直線失速も…JRA賞に輝いた「期待の若武者」が大記録を樹立

14日、京都11Rで行われた日経新春杯(G2)は、ブローザホーンと菅原明良騎手のコンビが1番人気に応えて優勝した。
関東馬にとって日経新春杯は5年ぶりの制覇であり、美浦所属のジョッキーがこのレースを制するのも1990年以来のこと。菅原明騎手にとっては記録的な勝利であった。
一方で、6番人気リビアングラス(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)での重賞参戦となった期待の若武者・田口貫太騎手は苦汁をなめる結果だったようだ。
レース後に田口騎手が「ずっとスムーズさを欠いた中での競馬が続いていて馬に申し訳ないことをしました」と振り返ったように、ディアスティマやシンリョクカとの予想外の激しい先行争いによって前半1000m通過が58.3秒というハイペースを演出してしまい、最後は失速して8着に敗れてしまった。
レース後には元JRA騎手の安藤勝己氏も自身のXに「貫太は説教したいような騎乗」とコメントするなど、今回の乗り方に関しては名手からもやや辛口の指摘を受けている。
日経新春杯こそスムーズな騎乗が叶わなかった田口騎手だが、昨年のJRA賞最多勝利新人騎手に輝いたように、これからも平場戦や特別レースでの活躍や、重賞で見かける機会も増えてくるだろう。
先週は土日で大記録を樹立
なお昨年は12月28日の阪神最終レース、カウントダウンS(3勝クラス)を8番人気のスコールユニバンスで制して良い締めくくりを見せたように、田口騎手の好調ぶりは2024年も継続中だ。
年明けの3日間開催では、7日の京都1R で11番人気サンティヨンに騎乗して3着や、続く4Rでも16頭立ての最低人気マイネルサンテで3着に入るなど穴馬とともに波乱を演出。
先週は京都で騎乗し(2-1-1-20)の成績。2勝の中でも土曜9R・五条坂特別の4番人気スマラグドスでの勝利は、斤量の恩恵がない特別戦での勝利という価値ある1勝だった。
さらに驚くべきことに田口騎手は先週、土日の全24レースに騎乗していた。
デビュー1年以内の競馬学校を卒業した騎手が土日の全レースに騎乗するのは、2008年の三浦皇成騎手に続く16年ぶり史上2人目の大記録。ここまで騎乗依頼が集まることからも、関係者からの厚い信頼が伝わってくる。
田口騎手は『デイリースポーツ』の取材に対し「最近は結構な数を乗せていただいているので(全レースの騎乗は)体力的には大丈夫だと思います」と答えており、過酷なスケジュールに対しても自信をにじませていた。
「馬券は騎手で買え」という格言もある中、勢いに乗る若手ジョッキーを信じて馬券に組み込んでみるのもよさそうだ。
PICK UP
Ranking
11:30更新
武豊やC.ルメールでさえ「NGリスト」の個性派オーナーが存在感…お気に入りはG1前に「無念の降板」告げた若手騎手、過去に複数の関係者と行き違いも?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
有馬記念(G1)武豊「ウイニングラン」も残酷な結末! スペシャルウィーク、グラスワンダーが激突した1999年…… 最強世代の意地を懸けたラストバトル- 競馬版『無限の住人』!? 米最高峰の舞台に立った「独眼竜」馬に熱視線も、意外と多い「隻眼の強豪」
- ミスターシービー、ウオッカ、ヒシマサルの意外な共通点…馬名の由来は興味深いエピソードの宝庫【競馬クロニクル 第47回】
- 母の全兄は「G1優勝」の現役種牡馬! 新進気鋭のオーナーがJRA新馬戦初V
- 「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
- JRA松田国英「人を殺したわけじゃないけど……」ダートの怪物が引退に追い込まれた“不治の病”が「期待の新星」にも。定年まで4か月の名伯楽に再び試練が……
- アドマイヤ軍団が「G1・45連敗」武豊と絶縁し「40億円」と引換えに日本競馬界フィクサーの”逆鱗”に触れた凋落の真相?
- JRAノーザンファーム時代終焉へ「16億円」大勝負の“答え”が今週末に!? 「33億円の悲劇」から26年……日高関係者の“命運”を背負った良血がついにデビュー!
















