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【皐月賞】「牝馬」が1番人気に推された7年前の記憶…「76年ぶり」快挙狙うレガレイラの取捨は?【東大式必勝馬券予想】

【皐月賞】「牝馬」が1番人気に推された7年前の記憶…「76年ぶり」快挙狙うレガレイラの取捨は?【東大式必勝馬券予想】の画像1

 牝馬クラシック第一冠・桜花賞(G1)は桜満開の下ステレンボッシュが見事大輪の花を咲かせ、私もアスコリピチェーノとの“阪神ジュベナイルF(G1)1、2着組”2頭軸3連複でドッカンと配当にあずかれ、ウキウキと宝塚大劇場前のお花見散歩も楽しめた。

 今週末14日は牡馬の1冠目、皐月賞(G1)だ。牡馬の、と書いたが牝馬も出られる。事実、トキツカゼ、ヒデヒカリと2頭の優勝例があるが終戦直後の昭和22、23年。今年はホープフルS(G1)の勝ち馬・レガレイラが参戦予定。

 下馬評では1番人気も予想され76年ぶりの牝馬優勝かと騒がれているが、ちょっと待った!皆さん、わずか7年前、2017年をもうお忘れか。今回はこのレースを想い出の一番として記しておこう。

 単勝オッズ2.4倍、堂々の1番人気は紅一点のファンディーナ。3歳1月の京都・新馬戦でデビュー、名手・岩田康誠を背に逃げて直線は持ったままの9馬身差圧勝。2戦目のつばき賞(500万下・現1勝クラス)は川田将雅に乗り替わり4コーナー2番手から危なげなく差し切る。3戦目フラワーC(G3)も4コーナー先頭から直線でさらに後続に差をつけレースレコード(当時)の5馬身差快勝。

 単勝は前2戦とも130円。陣営は中2週となる桜花賞を見送り(本音はソウルスターリングとの直接対決を避けた?)、追加登録料200万円を払って中3週の皐月賞出走を表明、迎えたレース当日は錚々たる牡馬勢を差し置いての大本命。

 晴れ・良馬場でフルゲート18頭のゲートは開く。ファンディーナはスタートを決め、ハナをうかがう勢いもアダムバローズに譲り向こう正面は4、5番手で進む。そして4コーナーで進出し直線で先頭に。

 やっぱり強いか、と思われた瞬間、牡馬の集団が襲いかかり一気に呑まれる。あがく女傑を尻目にアルアインとペルシアンナイトの激しい叩き合いとなりアルアインが首差出たところがゴール。ファンディーナは掲示板も外す7着だった。

 松山弘平騎手は初の中央G1制覇、実は当時新婚で妻の里香さんは私の番組のお天気お姉さんを務めていた。スタンドからゴール直後に「おめでとう」とメールを送ると、わずか10秒で「ありがとうございます。嬉しいです」と涙ながらに(想像)歓喜の返信が来たのも忘れえない思い出である。

 ファンディーナに話を戻すと、なんで1番人気になったのだろう?の疑問と大反省が今でも胸に渦巻く。このレースにはホープフルSの勝ち馬で次走ダービーを制するレイデオロ(5番人気で5着)、共同通信杯(G3)の勝ち馬で後にジャパンC馬に輝くスワーヴリチャード(2番人気で6着)も出走し、1着アルアイン、2着のペルシアンナイトも前走はそれぞれ毎日杯(G3)、アーリントンC(G3)を勝ってきており、その後もG1(大阪杯、マイルCS)覇者となる。

 東大式鉄則「勝ったレースの格をよく考えよ!」毎日杯は軽く見られがちだが、キズナ、ディープスカイ、クロフネ、テイエムオペラオーらを輩出、アーリントンCもジャスタウェイやタニノギムレットが。それに比べファンディーナが勝ってきたフラワーCは2005、06年にシーザリオ、キストゥヘヴンの名はあるが、牝馬限定路線でパッとした馬が出ていない。

 私はファンディーナ切りに成功、1・2着も見事的中させるが、3(2)着に単独指名したスワーヴリチャードに裏切られ、100万円超の3連単払い戻し発表を聞き、涙にくれるのであった……。

 この辺で「東大馬券王の大よそー」に移ろう。

 件のレガレイラだがG1・ホープフルSの勝ち馬、一目置かざるを得ない。しかし3着に負けたアイビーS(L)の1、2着がその後パッとしない現状と、東大式鉄則「1着と凡走が交互の“ヌケヌケ馬”案外多い」。馬も生き物、油断と反省があるのだ。ホープフルSもここ3年どうなんだ?と大阪杯(G1)のキラーアビリティを見てそう思う。だからレガレイラは押さえまで。

 本命は鉄則「左回りなのに皐月賞と相性がいい共同通信杯」の勝ち馬、ジャスティンミラノ。G1馬・ジャンタルマンタル(朝日杯FS)を下した実力は本物と見たい。2(3)着も4戦全連対のジャンタルマンタルとシンエンペラー。アルアインと同じ毎日杯勝ち馬メイショウタバルも侮らず押さえに。雨でも降れば首位もうかがえる。

 さらに2017年の3着は弥生賞(G2)3着なのに12番人気のダンビュライト。今年はシリウスコルト……匂うな。レガレイラが来たら恐れ入りましたと素直に謝って、基本は男の子同士の3連単フォーメーションで7年前の借りを返したい。今満開の桜も何とか踏んばってくれそうだ。

尼崎昇

尼崎昇

初めて見たダービー馬はタニノハローモア。伝説的な名馬の走りをリアルタイムで見てきた筋金入りの競馬通は「当たって儲かる予想」がモットー。過去に東京大学で競馬研部長をつとめ、スポーツ新聞やラジオ解説を担当した勝負師の素顔は「隣の晩ごはん」や「おもいッきりテレビ」などの大ヒット番組を手掛けたキー局の敏腕プロデューサー。德光和夫、草野仁ら競馬界の著名人との親交もあり、競馬談義を繰り広げる仲である。

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