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【新潟記念(G3)展望】大物3歳牝馬参戦でサマー2000シリーズに激震!?

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ライトバック
ライトバック 撮影:Ruriko.I

 9月1日に新潟競馬場では、第60回の節目を迎える新潟記念(G3)が行われる。

 夏競馬を彩るサマー2000シリーズの最終戦の新潟記念だが、今年は思わぬゲストが登場する。3歳牝馬のライトバック(牝3歳、栗東・茶木太樹厩舎)だ。

ライトバックの近5走成績
ライトバックの近5走成績

 主な勝ち鞍こそ今年2月のエルフィンS(L)だが、今春は桜花賞(G1)とオークス(G1)で共に3着と、3歳牝馬トップクラスに位置するライトバック。スケールという点では、ここでは格上の存在だ。

 牝馬三冠最終章の秋華賞(G1)に向けて、異例のステップを踏むことになったライトバックだが、関西馬ながらデビュー戦は新潟。芝1800mのレースを上がり3ハロン32.8秒の末脚で豪快に突き抜けている。陣営もそのイメージを持っての新潟参戦だろう。

 5月のオークス以来のレースとなるが、1週前追い切りで自己ベストを更新するなど、臨戦態勢は整っている。もし3歳牝馬が勝利すると、1973年のヤマテスコ以来の快挙だが、昨年は3歳牡馬のノッキングポイントが古馬を下して勝利している。

 ポイントは、やはりハンデだろう。昨年、毎日杯(G3)2着、日本ダービー(G1)5着という実績があったノッキングポイントは54キロだった。牝馬とはいえ、現時点の実績は本馬より上となるライトバックだけに、ハンデは気になるところだ。鞍上は主戦の坂井瑠星騎手が務める。


 レッドラディエンス(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)が、夏の王者を見据えて最終戦に挑む。

レッドラディエンスの近5走成績
レッドラディエンスの近5走成績

 ここまでキャリア12戦ながら、馬券圏内(3着以内)から外れたのはデビュー戦のみ。現役でも屈指の安定感がレッドラディエンスの大きな武器だ。その一方で、これまで5勝ながら2着も5回あるなど、あと一歩で勝ち切れないことが課題でもあった。

 そんなイメージから一皮むけた感があったのが前走の七夕賞(G3)だ。

 ここ最近は積極策が目立っていたレッドラディエンスだが、主戦の戸崎圭太騎手が「その気になれば前の位置を取れる馬だが、行く馬が揃っていたので中団でリズム良く」と振り返っている通り、いつもより後方からの競馬。最後の直線では、上がり3ハロン最速の末脚で突き抜けて新味をみせた。

 ここを勝てば文句なし、2着でもサマー2000シリーズ優勝の可能性が高いレッドラディエンス。夏の王者として秋の大舞台を見据えるためにも、ここはしっかりと結果を残しておきたい。


 逆転王者を狙ってキングズパレス(牡5歳、美浦・戸田博文厩舎)が最終戦に挑む。

キングズパレスの近5走成績
キングズパレスの近5走成績

 レッドラディエンスが新たな可能性を示した前走の七夕賞だったが、そこで上がり3ハロン最速タイの末脚で2着に食い下がったのがキングズパレスだ。こちらも19戦して4着以下が3度しかない堅実派。その分、4勝ながら2着が10回を数えている。

 前走は着差こそレッドラディエンスに2馬身差をつけられたが、主戦の松岡正海騎手は「もう少し遅い流れなら瞬発力で追いつけた」と強気な姿勢を崩さない。「これまでタフな競馬を経験していなかったので、いい経験になった」と収穫の大きさを強調している。

 舞台は小回りの福島から新潟の外回りと大きく替わるが、前々走の新潟大賞典(G3)で2着しているように問題なし。ここでレッドラディエンスを下して重賞初制覇を飾れば、同時にサマー2000シリーズの優勝も掴み取れる。陣営にとっては、まさに勝負駆けの一戦といえるだろう。


 展開のカギを握っているのは、アリスヴェリテ(牝4歳、栗東・中竹和也厩舎)か。

アリスヴェリテの近5走成績
アリスヴェリテの近5走成績

 現在7戦連続で連対中のアリスヴェリテだが、ハナを切れた際は3戦3勝。特に3勝クラスからの格上挑戦で挑んだ前走のマーメイドS(G3)では、ハンデ50キロの軽量を活かして2馬身差の逃げ切り勝ち。鞍上の永島まなみ騎手と共に重賞初制覇となった。今回は主戦の柴田裕一郎騎手が手綱を取る見込み。こちらも勝てば重賞初制覇となるだけに気合の入る一戦だ。


 他にもアリスヴェリテが勝ったマーメイドSで1番人気2着だったエーデルブルーメ(牝5歳、栗東・福永祐一厩舎)、中山牝馬S(G3)で3着したシンリョクカ(牝4歳、美浦・竹内正洋厩舎)らも有力。中山金杯(G3)勝ちのあるラーグルフ(牡5歳、美浦・宗像義忠厩舎)もG3なら格上の存在だ。


 果たして、勝つのは夏の王者を狙う歴戦の古馬か、秋の大舞台を見据える3歳牝馬か、それとも……。サマー2000シリーズの最終戦・新潟記念は1日の15時45分に発走を迎える。

GJ 編集部

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