C.ルメールが武豊らを全否定!? 「馬のことをわかっていない」国民的英雄ディープインパクトを破った「伝説の有馬記念」を語る
今年も年末24日には、国民的レース有馬記念(G1)が中山競馬場で開催される。
世界一馬券が売れるレースとして1996年には1レースだけで875億円を売り上げ、ギネス記録にもなった有馬記念。主催するJRAとしても最大のかき入れ時で、公式サイトでは早くもM.デムーロ騎手×C.ルメール騎手による「スペシャル対談企画」が掲載されている。
異国のトップジョッキーからJRA騎手に転身して約3年。今年の競馬は、まさに「春のルメール」「秋のデムーロ」といった具合に、この2人を中心に流れたと述べても過言ではない。そんな2人が日本最大の競馬イベント有馬記念に対する思いを語った今回の対談企画は、競馬ファンなら必見の内容である。
中でも印象的だったのは、ルメール騎手が無敗の三冠馬として国民的な人気を博していたディープインパクトを打ち負かした2005年の有馬記念の思い出を振り返ったシーンだ。
当時、競馬界を代表するカリスマ武豊騎手とのコンビで、デビューからクラシック三冠を含む破竹の7連勝を上げ、その活躍が社会現象にもなったディープインパクト。レース当日の中山競馬場には、そんな「近代競馬の結晶」を一目見ようと前年比129.6%にあたる16万2409人もの大観衆が詰めかけた。
事前のファン投票でも16万297票とぶっちぎりの支持を得ていたディープインパクト。やや投票形式が異なるものの、これが引退レースとなる今年のキタサンブラックでさえ12万4641票なのだから、その異常な人気ぶりがうかがえる。
今回が古馬との初対決となるため単勝オッズこそ自己最高の1.3倍に留まったが、大多数の競馬ファンだけでなく、当時の有馬記念を特集するメディアさえも「ディープインパクトが勝つ」ことを信じて疑っていない空気が醸し出されていた。
その一方で、ルメール騎手のハーツクライは、もがき続けていた。