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2018.08.11 10:02
JRA「牝馬3冠」国枝栄調教師の苦悩……アーモンドアイの大成功も素直に喜べない「現代版・牧場巡り」の実態とは
編集部
「ここはトレセンだよなあ」
そう呟いたのは、2年前のとある火曜日の国枝栄調教師。競馬界は月曜日が全休日として、いわゆる休日扱いになっているが、その翌日火曜日になってもトレセンの調教スタンドに姿を見せる調教師はまばら……。
『東京スポーツ』の記事によると、大半の調教師が月曜日から「牧場巡り」に出掛けており、毎週閑古鳥が鳴いているようだ。関東を代表する敏腕調教師は、年々空洞化するトレセンの存在意義に危機感を募らせているという。
従来、調教師による「牧場巡り」というと、放牧に出している管理馬の様子を見るついでに「未来の管理馬」を求めて幼駒を見て回る。行き先は多くの生産牧場が集う「北海道」が定番……。そんなイメージだが、どうやら”それ”は今となってはずいぶん古いようだ。
「昔は牧場巡りというと遠路はるばる北海道に飛んでの視察でしたが、最近は『外厩』施設へ管理馬の様子を見に行くことが定番になっているようです。
放牧先に充実した調教施設を兼ね備えている外厩といえば、福島のノーザンファーム天栄や滋賀県のノーザンファームしがらきが有名ですが、山元トレセンや大山ヒルズなど本当に数多くの外厩施設が存在し、今では日常的に利用されています。
大きな違いは調教施設の充実も然ることながら、東西トレセンとの距離が近くなったことで、より手軽に、つまりは頻繁に利用できるようになったこと。
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