
JRAを席巻モレイラ帰国「複勝率87.0%」衝撃の1カ月。合格確定?のJRA試験に競馬界の大御所から苦言も……
まさにマジックマンの呼び名に相応しい活躍だったと言えるだろう。この夏の札幌開催は、やはりモレイラの独壇場だった。
モレイラは昨年に続きJRA(日本中央競馬会)の短期免許を取得して来日。7月28日から先週のキーンランドカップ(G3)まで、わずか1カ月の滞在で31勝(JRA)を記録。騎手リーディングは一気に25位まで浮上した。その勝率は41.3%、連対率52.0%、複勝率62.7%という数字だから驚きを通り越して呆れてしまうほど。
現在日本の騎手リーディング1位はルメールだが、そのルメールですら勝率は24.7%、連対率42.5%、複勝率55.1%。日本人トップの戸崎騎手は勝率は12.7%、連対率27.5%、複勝率39.9%だから比較にならない。もちろん騎乗馬の多くが1~2番人気ということもあるが、それでも1番人気の勝率45.9%、連対率56.8%。複勝率59.5%、2番人気の勝率56.5%、連対率73.9%。複勝率87.0%は異常にも感じる成績。
実力がなければこれほどの騎乗依頼を集められるわけがなく、能力と実績を踏まえた成績と言えるだろう。そして最終日には、重賞のキーンランドカップ(G3)を、初騎乗となるナックビーナスで快勝。意外にも日本国内で初の重賞制覇を達成と、実績を考えれば遅すぎた感もあるが、それもご愛嬌と言えよう。
圧巻だったのはワールドオールスタージョッキーズ第3戦で騎乗したエンクエントロスだ。先行有利の馬場、スロー気味の流れを読み切り、向こう正面からまくり気味に上がっていき、断然人気の武豊騎乗フリーフリッカーと第4コーナーから叩き合い、見事に競り落として快勝。2016年11月を最後に23連敗中だった同馬に久々の勝利を届けた。
「あの位置から上がっていって、直線でさらにもう一伸びさせる技術は他の騎手と全然違う」
とその内容を絶賛する声が相次いだ。モレイラの1カ月の成績をまとめると以下のようになる。
■2018年モレイラのJRA成績
騎乗期間:7/28~8/26
騎乗回数:75回
勝利数:31勝
勝率:41.3%
連対率:52.0%
複勝率:62.7%
1番人気成績:17.4.1.15
2番人気成績:13.4.3.3
3~18番人気成績:2.0.3.10
PICK UP
Ranking
17:30更新【ヴィクトリアマイル(G1)予想】ナミュールから6点で万馬券狙い! マスクトディーヴァは持ちタイムに不安ありで消し! 高速決着に対応できる穴馬で勝負
「シャフリヤールの激走はわかっていた」本物だけが知る有馬記念裏事情。そして“金杯”で再現される波乱の結末とは?
「3大始祖」消滅の危機……日本で「2頭」世界で「0.4%」の血を残すべく立ち上がったカタール王族の「行動」に称賛
- 浜中俊「哀愁」の1年。かつての相棒ソウルラッシュ、ナムラクレアが乗り替わりで結果…2025年「希望の光」は世代屈指の快速馬か
- JRA「馬が走ってくれません」スタート直後の“レース拒否”に大反響!? 三浦皇成も打つ手なし……未勝利馬がまさかの「自己主張」で1か月の出走停止処分
- 横山典弘騎手が若手騎手に「あの乗り方はやめろ」岩田康誠騎手らが実践する「お尻トントン」は、競走馬の負担になるだけ?
- 皐月賞(G1)クロワデュノール「1強」に待った!? 「強さが証明された」川田将雅も絶賛した3戦3勝馬
- 「空前の競馬ブーム」巻き起こしたオグリキャップ…ぬいぐるみはバカ売れ、見学ツアーも大人気、「ビジネスチャンス」生かしたオーナーの慧眼【競馬クロニクル 第64回】
- JRA出鼻をくじかれた「16億円」の大勝負……。「神の馬」の二の舞だけは避けたい日高に朗報!? 海外からのニュースに関係者も安堵か
- 武豊騎手「パドック意味なし」発言に仰天……馬券購入セオリー「完全否定」のトップ騎手たちが語るパドック必勝法とは