【RTDリーグ2018平賀聡彦インタビュー】苦節10年「無冠」だった侍が、わずか2年で麻雀界の頂点へ……伝説となった大逆転劇の「真相」
今、業界最高峰のリーグ戦『藤田invitational RTDリーグ』(AbemaTV)を中心として、かつてない反響を得ているプロ麻雀業界。ネット中継を中心に、爆発的にファンが増加している中「ここ数年で最も名を馳せたプロ」といえば、まず間違いなく平賀聡彦(最高位戦日本プロ麻雀協会)の名が挙がるだろう。
プロ入りから約10年間、ノンタイトル。自らを「無冠の侍」と称していた”無名”の男が『麻雀プロ団体日本一決定戦』で、まさかの個人トップ。そして昨年、初出場となった『RTDリーグ2017』で業界最大級のビッグタイトルを獲得……。
わずか2年で麻雀界の頂点へ上り詰めた男に「何」があったのか――。「奇跡の侍」を直撃した。
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――2016年の『団体日本一決定戦』。当時「無冠の侍」だった平賀聡彦プロは、最高位戦チームの中でも「秘密兵器」と言われていた。
平賀:代表8人のうち、6人が理事会の推薦で決まって、残り2人が選手間投票でした。ただ、僕も一応Aリーグにいましたが、タイトルを獲ったことがなかったので「良くても4位くらいかな」と思っていたんですよね。そしたら、たまたま2位に選んでい頂いて。
――自身にとって「運命」を分けるギリギリの選出だったが、すでに最高位戦を代表する村上淳プロ(現・最高位)も「私には理解できないほどの天才」と評していた。
平賀:僕もビックリしたんですけど(笑)。1位が佐藤聖誠くんで、まだまだ強い人はいっぱいいたんですが、そこで選んでもらえたのは光栄でしたね。
――『団体日本一決定戦』は終わってみれば、各団体を代表する32人のトッププロの中で「個人1位」。
平賀:確かに凄く調子はよかったんですけど、あくまで目的は団体の優勝ですから。例えば、自分のポイントを犠牲にしてでも、競っている相手の順位を落とすような打ち方をする人もいたので。最終的に最高位戦は準優勝に終わってしまったので、個人的な成績は「もっと伸ばせたんじゃないか」と思いました。
――それでもぶっちぎり(個人1位の平賀が382.3pt、個人2位の内川幸太郎プロ(日本プロ麻雀連盟)が217.9pt)だった。
平賀:僕は基本的にガンガン攻めるタイプなので、初対戦の周りのプロが面食らった部分もありました。チームメイトのフォローもあったし、運が良かった部分もありましたね。
――その活躍が認められて『RTDリーグ2017』の出場メンバーに抜擢されると、いきなり優勝。初代王者の多井隆晴(RMU)プロが「RTDリーグを優勝すれば人生が変わる」と話していたが。