JRA矢作調教師「コントレイル以上に適性がなかった」日経新春杯(G2)坂井瑠星×サトノインプレッサ目論見「大ハズレ」で崩れ去った自信を取り戻せるか

 今度こそ期待に応えることができるだろうか。

 17日、中京競馬場でハンデ重賞・日経新春杯(G2)が開催される。6億円ホース・アドマイヤビルゴに大きな注目が集まるが、同じく4歳牡馬のサトノインプレッサ(栗東・矢作芳人厩舎)にも注意が必要だ。

 デビューから3連勝で毎日杯(G3)を制したサトノインプレッサ。NHKマイルC(G1)では3番人気に支持されるも、出遅れが響いて13着に大敗した。だが、中2週で挑んだ日本ダービー(G1)では4着に好走。その後、毎日王冠(G2)は大きな出遅れで10着、菊花賞(G1)は長距離が堪えての12着と精彩を欠くレースが続いている。

 日経新春杯のハンデは重賞勝ちの実績が影響して、ダイワキャグニーの57.5キロ、ヴェロックスの57キロに次いで3番目に重い56キロ。そのためか、『netkeiba.com』の予想オッズでは6番人気の単勝14倍台の想定となっている。

 だが、地力の高さは日本ダービーで証明済み。ゲートさえクリアすれば好走してもおかしくないだろう。

 管理する矢作調教師は「さすがに3000mはコントレイル以上に適性がなかった」と前走の敗因を分析し、「左回りの方が手前の関係から良いと思っています」と中京へのコース替わりをプラスに捉えている。

 そして「一番(サトノ)インプレッサのことを分かっている男なので信頼して任せます」と鞍上の坂井瑠星騎手に期待を寄せた。

 坂井騎手といえば、日本ダービーでもコンビを組んでおり、自厩舎ということで誰よりもサトノインプレッサのことを理解している存在だ。

 しかし、菊花賞では痛恨の大誤算をしてしまっている。

「毎日王冠から中1週という過酷なローテーションで菊花賞に向かった背景には、前走の消耗が少ないこともありました。ただ、一番の理由は『坂井騎手が自信を持っていること』と矢作調教師は話していました。距離適性に不安もあったようですが、愛弟子を信頼して出走に踏み切ったのでしょう。

それが残念な結果に終わってしまったので、坂井騎手としては今回こそ結果で応えたいはずですよ」(競馬記者)

 今年、坂井騎手は自厩舎の管理馬で複勝率85.7%という好成績を残している。だが、馬券圏内に入ったのはすべて3着のため、勝ちきれていないという厳しい状況だ。

 矢作厩舎は「前の年を越えていく」をテーマに掲げている。

 昨年、坂井騎手は42勝で前年を12勝上回った。だが、重賞の勝ち星は1勝少ない2勝と物足りない結果である。その一方、矢作厩舎は53勝でリーディングトップ、G1・4勝という輝かしい成績を収めた。これを越えるのは至難の業とも言えるかもしれない。

 そのためにも坂井騎手が自厩舎を盛り上げるべく、サトノインプレッサで重賞制覇をプレゼントすることが期待される。

 菊花賞はまさかの大誤算となったが、日経新春杯でリベンジとなるか注目したい。

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