JRA 武豊「強かった」搭載スピードを絶賛!? 藤田晋氏の愛馬が圧巻レコードVで「ウマ娘」登場待ったなし?

武豊騎手

 18日、中京競馬場で中京2歳S(OP)が行われ、武豊騎手の2番人気のジャングロ(牡2歳、栗東・森秀行厩舎)が優勝。今年から1200m開催となった伝統の2歳オープン戦を逃げ切り圧勝で飾った。

 9頭で争われた芝1200m。7枠7番から好スタートを切ったジャングロは、内で抵抗するフェブサンカラとの主導権争いを制してハナを取りきると、前半3ハロン33秒7のペースでレースを引っ張る。

 直線に入ってもスピードは衰えず。先週から内の先行馬が止まらないトラックバイアスを味方につけて、既にオープン勝ちのあるウインマーベルの追撃を完封する3馬身半差で圧勝。2016年にショウナンマッシブがマークした1分8秒5をコンマ1秒差上回る2歳レコードタイムのオマケ付きだ。

「本当に強かったですね。4コーナーを回った時点で手応え十分で、武騎手も勝利を半ば確信していたのではないでしょうか。

着差も素晴らしいですが、それ以上に褒めるべきは走破時計でしょう。中京競馬場では、夜から朝方にかけて雪が降った影響で芝は7Rまで稍重で行われていました。良馬場とはいえ時計がそれなりに掛かる状況でレコード勝ちするのですから、パンパンの開幕週なら更に凄い時計が出ていたのではないでしょうか」(競馬記者)

 古馬との比較でも、今回の走破時計は評価されるべきだろう。34分後に行われたメインレースの有松特別(2勝クラス)も、同じ芝1200m。それも勝った3歳牝馬のフミロアは逃げ切り勝ちだ。ジャングロとほとんど同じだが、走破時計が異なる。ジャングロが1分8秒4に対し、フミロアは1分8秒9とコンマ5秒遅い。

 さらに斤量も異なる。ジャングロは55キロだが、フミロアは52キロ。ジャングロは1つ上の3歳馬より3キロも重い斤量を背負いながら、同じ脚質かつ速いタイムだったのだ。

「まだ2歳冬の時点ですが、ジャングロは既に古馬2勝クラスを勝ってもおかしくない力を持っていることになります。このまま順調に成長していけば、重賞も期待できますよ」(同)

 鞍上の武騎手も、ジャングロの搭載されたスピードには驚いた様子。「スタートが速く、道中もいいリズムで走れていた。ラストはもうひと伸びする形で強かった」と絶賛し、2着馬の松岡正海騎手も「この馬も強いと思って臨んだが、勝った馬が強かった」と、脱帽した。

 ジャングロのオーナーは、競馬をモチーフにした人気アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames)でお馴染みの株式会社サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋氏だ。馬主資格を取得する前に購入した愛馬の快勝について、自身のTwitterで「やってくれました」と、喜びを見せた。

 『スポーツ報知』のインタビューで「サイゲームスから頼まれれば、喜んで協力したいですね」と、自身の所有馬の「ウマ娘」出演許可を出しているが、もしかしたら第1号がジャングロになるかも。少々期待を膨らませすぎだが、期待してもいいほどの馬へ成長することを願いたい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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