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多井隆晴×瀬戸熊直樹「最強位」のMリーグ対談! 禁断の「お前、ダサかったなあw」で号泣・多井がまさかのV字復活!? TEAM雷電「逆転ファイナル」が現実的な2つの理由

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最強位×最強位の豪華対談が実現!


「卓上の暴君」ついに復活――。

 昨年末、麻雀界の話題を最もさらったのは、竹書房が主催する麻雀日本一決定戦『麻雀最強戦』で瀬戸熊直樹が見せた、執念の復活劇だろう。

 盟友であり、前・最強位の多井隆晴から受け取った「最強」というタスキを、見事ゴールまで届けた瀬戸熊。観る者すべてに大きな感動を与えるとともに「やはり瀬戸熊は強い」という印象を強烈に残した。

 しかし、ここで大きな疑問が残る。あれだけの麻雀を見せてくれた瀬戸熊が何故、最高峰の舞台『Mリーグ』で大苦戦しているのか――。

「ここ数年『周りのレベルが上がってるな』とは感じてます」

 そこで今回は現・最強位、そしてTEAM雷電に所属する「Mリーガー瀬戸熊直樹」を直撃。「卓上の暴君」は本当に復活したのか、そして不振のどん底にいる雷電の「逆転ファイナル」はあるのか。前・最強位にして、最速最強Mリーガー、そして『麻ch.』のご意見番・多井隆晴(渋谷ABEMAS)との豪華対談で大いに語ってもらった。(敬称略)


――まずは、瀬戸熊さん! 最強位獲得、おめでとうございます!

TEAM雷電・瀬戸熊直樹選手(以下、瀬戸熊):ありがとうございます。

渋谷ABEMAS・多井隆晴選手(以下、多井):最強位様! おつかれさまです!(笑)

瀬戸熊:おつかれさまです(笑)。

――当初の予定では、お2人に昨年の最強戦のことを存分に振り返っていただこうと思っていたのですが、最強戦を主催されている近代麻雀さんにあのような「熱い対談記事」を載せられてからでは……(笑)。

多井:まだまだ話せることあるよ。

――ありがとうございます。では最強戦の詳しいお話は「近代麻雀さんのインタビューをぜひご覧ください」ということで、今回は最強戦のエピソードも交えながらMリーグを中心としたお話をさせていただこうと思います。

多井:雷電は大変だね。マイナス600だっけ?

瀬戸熊:-633.8pt(収録時)ですね。もちろん、まだまだ諦めてません。

多井:セト(瀬戸熊)、こういう時は「切り替え」が大事なんだよ。

瀬戸熊:(切り替えの)コツってあるの? 例えば、昨シーズンのMリーグのファイナルで負けた時とか。

――最後、多井さんが5連闘で逆転を狙うも実らず。最後の試合の後、控室に戻るなり号泣したシーンを記憶しているファンも多いと思います。

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失意の多井を救ったのは、まさかのあの人!?

多井:あの時はめちゃくちゃ凹みましたね……。でも、すぐにVTuberの人と共演する番組があって。そこで麻雀界なら「絶対に言われないこと」を言われたんですよ。

「お前、ダサかったなあw」って。郡道美玲(にじさんじ)さんっていう若いお姉さんなんだけど「あんなたくさん出て全部負けて!」「落ち込んでんのか?w」とか言ってきたの(笑)。

――たかちゃんねる(多井隆晴のYouTubeチャンネル)ではお馴染みの光景(笑)。

多井:本当は、その後「あんなこと言っちゃって大丈夫でした?」とか連絡くれる人で、僕が負けた時に一緒に泣いて、勝った時に一緒に喜んでくれる人なんだけど、そうやってエンタメのシーンでああいうプレーをしてくれるだけで、その時に救われたというか、「うっせーんだよ!w」って返して(笑)。

あれで凄い元気出たんですよ! 麻雀界で僕にああいうこと言える人っていないからw

――郡道さんならではのエピソードですね!

多井:最強戦で負けて、Mリーグで負けてめちゃくちゃ落ち込んでも、YouTubeの仕事の楽しさがあるからリフレッシュできるんだよ。切り替えのコツは、毎日バンバン仕事を入れること(笑)。

――さすが麻雀界で一番忙しい人。ちなみに多井さんから見て、TEAM雷電の苦戦の原因はどこにあると思いますか?

多井:KONAMI(麻雀格闘倶楽部)や(U-NEXT)パイレーツ みたいに、雷電にも「雷電の麻雀は面白いんです!」っていう明確なコンセプトがあるじゃない。それはそれでいいと思うんだけど、みんなが似たような麻雀打つことで逆に視野が狭くなっちゃうこともある。

僕は今、『多井ボート』っていうボートレースの番組をやらせてもらってるんだけど、最近、近藤(誠一、セガサミーフェニックス)さんと東城(りお、セガサミーフェニックス)さんと話す機会があったんですよ。

今までなかなか麻雀の話をする機会がなかったんだけど、改めて話すことで全然違う世界が見えたりするもんなんだよね。今、近藤さんと東城さんの良いところを取り入れようって研究してますよ。

――確かに、他チームの選手と麻雀について深い話をする機会は貴重ですよね。1ファンの意見で恐縮ですが、私は正直、瀬戸熊さんがMリーグであそこまで苦戦されることを想像していませんでした。

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勝ち過ぎたが故に、その「功績」に苦しむ瀬戸熊。光明は見えたのか

瀬戸熊:僕個人の話だと、ここ数年「周りのレベルが上がってるな」とは感じてます。今までは自分のセンスとか、戦略だけでなんとかなってたんですけど、今はYouTubeとか映像社会になって相手も研究してくるし、多井さんとかトップレベルのプロが自分のチャンネルで「こう読むんだよ」とか、惜しみなく明かしてるじゃないですか。

昔は、みんな格好つけて打つというか、例えばダブ東を極端に絞ったりしてたんですけど、そんな中で僕は「(そういうことに拘らずに)攻め続ければ勝てる」と思って、実際にそのやり方で勝ってたんですよ。

僕が鳳凰位(日本プロ麻雀連盟リーグ戦の最高タイトル)とか、大きなタイトルを立て続けに獲ってた頃、周りが「打倒・瀬戸熊」になって「瀬戸熊のパターンを崩すにはこうすればいい」っていうのを研究して、色んな人が使い始めたことがあったんですよ。

それで、みんなが「麻雀って攻めなきゃ勝てないんだ」って気付いて、ある瞬間に僕みたいに守備よりも攻撃を強くし始めたんですね。

――似たようなお話を鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)さんから伺ったことがあります。たろうさんも、日本プロ麻雀協会で何度もタイトルを獲っていたら、周りが自分の麻雀を真似し始めたとおっしゃられていました。

瀬戸熊:それも麻雀プロとしての功績なのかもしれないけど、それで今度は逆に僕が自分の功績によって苦しめられて、守備を研究しなきゃならなくなった。その過渡期に、ちょうどMリーグが始まった感じです。

――瀬戸熊さんとしては、自分の麻雀をモデルチェンジしようとしている中でMリーグが始まった。

瀬戸熊:自分がバランスを崩していることはわかってる中で、RTDリーグで多井さんに負けて、麻雀日本シリーズも(佐々木)寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)に負けて、發王戦も白鳥(翔、渋谷ABEMAS)に負けて、これまでの財産で決勝までは行くんだけど勝ち切れないことが続いて……。

でも、ここ1、2年で吹っ切れたというか「今、力がないんなら、潔く負けよう」と。(連盟の)リーグ戦でも残留争いに拘らずに、練習じゃないですけど先を見据えた麻雀を打とうって決めたんですね。

結局、(トップの)A1リーグから落ちちゃったんですけど、そんなにショックはなかったです。多井さんが「泥臭くやれ」って言ってくれた通りで、それでまた我武者羅にやることが力を取り戻す近道になると思うし、もう一度謙虚な気持ちで「すべての試合が修練だ」って思うようになりました。

――ということは最強位を獲ったものの、瀬戸熊さんの中ではまだモデルチェンジの途中ということでしょうか?

瀬戸熊:多井さんが現・最強位として君臨してて、僕も決勝トーナメントに残れて、超嬉しかったんですよ。「これでまた、凄い場所で勉強できる」って。最後の決勝で多井隆晴と対戦して「タイトルの獲り方を勉強できる」って思ってたら、多井さんが負けちゃって……。

でもなんとか最強位が獲れて、その後Mリーグでも感触があった試合があったんですよ。その試合(12月27日・第1試合)は3着だったんですけど、凄い感触があって。

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「出口が見えた」瀬戸熊の復活のきっかけは、ライバル多井という「存在」

――その試合後、瀬戸熊さんのオフィシャルブログでは『兆し』と銘打ち「暗闇の中を歩いてきた僕にようやく出口が見えた一戦となった」と綴られてますね。

瀬戸熊:ありがとうございます(笑)。今年最初の試合も2着だったんですけど、ここ2試合は手応えを感じてます。

――やはり最強位を獲ったことが自信になった。

瀬戸熊:それもあるんですけど、やっぱり多井さんからエールを送ってもらったことで、僕の中でもう一段吹っ切れることができたんですね。負けることが怖くなくなったというか。

僕自身、ぶっ壊れかけてたけど、いつも多井隆晴が一歩先にいてくれるんで。多井さんとやるたびに思い出せるんですよ。「ここは行かなきゃ」「こうしなきゃいけない」とか、麻雀が楽しかったこととか。多井隆晴とやる時は、ちょっと戻れるんで……それは本当にありがたいです。

――やっぱり、最後は「気持ち」なんですね。

瀬戸熊:色々、戦略とかなんだとか言いますけど、仮に麻雀の力が100あったら、僕は50は気持ちだと思ってます。多井さんが(Mリーグの)初年度にMVPを獲った時も、チームメイトの白鳥が大ゴケしてて、チーム的にこれ以上ポイントを落とせないところまで追い込まれたじゃないですか。

もちろん、元々それをやり切る力がないと気持ちだけじゃダメなんですけど、やっぱり追い込まれた気持ちと実力が?み合って、ああいう爆発が起きた。

多井:あの時はギアを替えたというか、トップかラスかの麻雀に切り替えたんだけど、あれだけの結果(出場11試合連続連対)が出たのは、やっぱり気持ちがあったからですよ。麻雀は、最後はハートの強さ。最強戦の最後の決勝だって、結局みんなセトの気迫にのまれちゃったもんね。

――あの時は画面越しにも瀬戸熊さんの気迫が伝わってきました。「なんて表情(かお)をして麻雀を打つんだ」と。言い過ぎかもしれませんが、それこそ、この試合に人生のすべてを懸けてるんじゃないかっていうくらいの気迫を感じました。

多井:本当なら、去年の最強戦は宮内こずえ(日本プロ麻雀連盟)が優勝するはずだったんだよ。あんな大逆転、あと100年はないかも。あんな土壇場で、倍満ツモ条件を作って、最後裏ドラが乗って優勝とか……僕が生きてる内はもうないでしょうね。

僕は最強戦とか、大きな大会はドラマというか、多くの人の願望というか、願ってる通りに決まりやすいと思ってて。自分で言うのもアレですけど、もがき続けていた瀬戸熊が溜め込んでいた運と、最強位の多井隆晴とのドラマがあって、僕が負けて最後に残った唯一のMリーガーが瀬戸熊。僕のファンもセトを応援する流れがあって……。

――ドラゴンボールの元気玉みたいですね。みんなの思いを乗せて……的な。

多井:麻雀をね、全然知らない、それこそ「ポン、チー」ってなんですか?っていうファンが、多井から瀬戸熊へのリレーを見て「エモい」って泣いてくれるわけですよ。そんなもんですよ、世の中。最後の最後に勝負を決めるアヤっていうのは。

――敗れた宮内さんも今、充実されていますよね。先日も(麻雀格闘倶楽部 第4回プロNo.1決定戦で)優勝されていましたし。

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「やべえ、こいつもドラマ持ってんな!」宮内こずえは本当に強くなった

瀬戸熊:(最強戦の決勝の)ラス前で僕がリーチした時に、(宮内が)安牌ばっかり切ってるんですよ。「これは降りたな」って思ってたら「ロン!」「ウソ!?」って……「これは優勝者のツモだな」って思ってました。完全に流れも行ってましたし。

多井:オレもあの瞬間は「セト、負けたな」って思った。こずえは本当に強くなったよ。今ならMリーグに来ても活躍できると思う。

さっきドラマの話しましたけど、あいつも「私は昔、多井さんと瀬戸熊さんに先生役をやってもらってプロになった」とか言って。「やべえ、こいつもドラマ持ってんな!」って思っちゃった(笑)。

――あれでさらに盛り上がりましたもんね(笑)。

多井:決勝トーナメントになって「多井さんと瀬戸熊さんに恩返ししたい」的なこと言い出して……「この“乗っかり方”は、最強位に値するかも!」って(笑)。あれはホントに宮内のキャラっていうか、才能だね。いい意味で天真爛漫っていうか、陽キャだよね。

――以前(2017正月特番「27時間RTD駅伝」)、多井さんと寿人さんが同じチームになった時に宮内さんもいて優勝されてましたね。

多井:あと内川(幸太郎、KADOKAWAサクラナイツ)と猿川(真寿、日本プロ麻雀連盟)もいてね。

瀬戸熊:あのチームはホント強かった……。

多井:あった、あった(笑)。めちゃくちゃ面白かったし、Mリーグでもオフシーズンとかにチームごちゃ混ぜでやればいいのに。ルールも普段とちょっと変えて。もし僕とセトが組んだら絶対盛り上がるし!

瀬戸熊:僕、多井さんと組めたら優勝する自信ありますよ。

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盟友・瀬戸熊だから引き出せる多井隆晴の「本当の恐ろしさ」?

――多井・瀬戸熊のコンビは、他のチームにとって間違いなく脅威でしょうね。

瀬戸熊:みんな多井隆晴の「本当の恐ろしさ」をわかってないんですよ(笑)。まず多井さんは、第1回の大会にめちゃくちゃ強い。RTDリーグもそうだし、日本シリーズも、日本オープンもそうだし。

――Mリーグでも初年度にMVPを獲りました。(他にも第1回令昭位など)

瀬戸熊:ある状況とか、ルールが与えられてから、そのゲームの本質を見つけるのが他の人より速い。引き出しが本当に多くて、どんな状況下でも「このパターンにはコレ」っていう最適解を出してくるのが多井さん。

――麻雀に限らず、ゲーム大好きですもんね(笑)。

多井:大好きだね!(笑)。だいたい最初に僕が勝って、みんなが追い付いてくるイメージw

瀬戸熊:あと、みんな多井さんに「気持ち良く打たせる」ことの重要性をわかってない。

――以前、渋谷ABEMASのインタビューをさせてもらったときに、チームメイトの皆さんも同じようなことをおっしゃられていました。

瀬戸熊:僕がチームメイトなら「如何に、あなたが天才なのか」ということを延々としゃべり続けて、凄い気持ちよく打たせますね。長年の研究で多井隆晴の麻雀についてはよく知ってますし、メンタルケアも全部完璧にして……。それだけで勝てますよ(笑)。

多井:ABEMASのメンバーはまだ若いから、ホントに上手な僕のおだて方をわかってないw

瀬戸熊:本当に凄いんで、お世辞を並べる必要なんかないんですよ。ただ、事実を言えばいいだけで……。

――めちゃくちゃ絶賛されてますよ、多井さん(笑)。ちなみに今シーズンのMリーグのここまではいかがですか?

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最強Mリーガーが語る「俯瞰」の力。我々が本当の実力を知るのは10年後か、20年後か

多井:実は、自分を褒めてあげたい試合が1つあって。(10月14日第2試合で)3着だったんですけど、オーラスでラス目にいたんですよ。3着目で親の寿人と6000点差。2着の松ヶ瀬(隆弥、EX風林火山)とは跳ねツモでも届かない。

――玉砕覚悟でも加点したい局ですね。もし失点しても、ラス目なら素点だけで済みますし。

多井:普通ならそうすると思うんだけど、僕はそこでベタ降りしましたw(トップ目の)石橋(伸洋、U-NEXTパイレーツ)の黙テンも全部ケアして。

――辛い選択ですが、長いリーグ戦ですしね。ちょっとでも傷を浅くしようと。

多井:それもあったけど、3着目が親の寿人でしょ。絶対に前に出るから「もし放銃したら」って。5200放銃でも届かないんだけど、満貫放銃なら僕が3着に上がる。その可能性に懸けたら、ホントに寿人が8000点を放銃して……「よし!」って思った(笑)。

――そういう選択肢もあるんですね! 一見、ラス目から降りて「何やってんだ」となりますが、まさかそういう狙いがあったとは。

瀬戸熊:こういうのなんですよ、彼が天才なのは(笑)。ただ、それを「今すぐみんなわかってください」っていうのは、なかなか酷な話で……。Mリーグが10年、20年続いたら、今よりもっと「如何に多井隆晴が凄かったのか」ということを理解できる人が増えてくる。

多井:僕、死んでから評価されるタイプかも……w

――天才って、いつの時代もそういう人ですもんねえw それでは最後に、今後のMリーグの抱負をお願いできますか? いよいよ後半戦に入り-600pの負債を抱える雷電にとっては、負けられない試合が続くと思います。

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「ファンが諦めない限り、絶対に諦めない」雷電のセミファイナルは意外に現実的?

瀬戸熊:チームはまだ全然諦めてません。-600pっていうと大きく感じるかもしれませんが、実際は400くらい返せばセミファイナルには行けるんで。

――言われてみれば、確かに昨シーズンは雷電が-210.5ptでセミファイナルに進出していますね! ボーダーって、てっきりプラスマイナスゼロくらいだと勝手に思っていました……。

多井:ボーダーは毎年だいたいその辺だから、まだ全然わからないよ。実際、僕がMVPを獲った時だって11試合(連続連対)で500ptくらい稼いだわけだから。セトが爆発すれば、余裕で届く。

――2019シーズンもU-NEXTパイレーツが-202.3ptでセミファイナルへ。そのまま逆転優勝していますし、セミファイナルへ滑り込みさえすれば、マイナスも半分になりますしね。

瀬戸熊:チームメイト全員がちょっとずつでも借金を返して、あとはラッキボーイが1人でも出てきてくれれば……。ファンの皆さんが諦めない限り、僕たちは絶対に諦めないんで。最後まで応援よろしくお願いします!

――ありがとうございました! 多井さんの渋谷ABEMASは?

多井:ABEMASは僕がいるから大丈夫w 頑張ります!!

 

(文、聞き手=浅井宗次郎)

<著者プロフィール>
 オペックホースが日本ダービーを勝った1980年生まれ。大手スポーツ新聞社勤務を経て、フリーライターとして独立。コパノのDr.コパ、ニシノ・セイウンの西山茂行氏、DMMバヌーシーの野本巧事業統括、パチンコライターの木村魚拓、シンガーソングライターの桃井はるこ、Mリーガーの多井隆晴、萩原聖人、二階堂亜樹、佐々木寿人など競馬・麻雀を中心に著名人のインタビュー多数。おもな編集著書「全速力 多井隆晴(サイゾー出版)」(敬称略)

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