JRA「私の技術不足」謙虚過ぎるコメントで好感度「爆上げ」、京都記念(G2)の注目はエフフォーリアと接戦した「晩成型」実力馬

サンレイポケット

 13日に開催される京都記念(G2)は、春のG1へ向けての重要な一戦。昨年に続いて阪神競馬場を舞台に行われる今回も、好メンバーが揃った。で、

 注目したいのは、現在『netkeiba.com』の単勝予想オッズで3番人気になっているサンレイポケット(牡7歳、栗東・高橋義忠厩舎)だ。2戦連続で挑戦したG1でいずれも4着に好走。7歳を迎えて充実一途の地力強化を見せている。

 同馬は初勝利こそデビュー2戦目で挙げるも、オープン入りは5歳の夏。そしてデビューから19戦目となる昨年5月の新潟大賞典(G3)で重賞初勝利を挙げた晩成型だ。

 G1初挑戦となった前々走の天皇賞・秋(G1)では、エフフォーリア、コントレイル、グランアレグリアといった錚々たる実力馬に続く4着と大健闘。単勝113.5倍という下馬評を覆した。続く前走のジャパンC(G1)でも4着と好走し、天皇賞・秋の結果がフロックではないことを証明した。

 今回、当面のライバルとなりそうなのは、昨年のオークス馬ユーバーレーベン、京都新聞杯(G2)の勝ち馬で菊花賞(G1)1番人気に支持されたレッドジェネシスの4歳馬2頭だろう。4歳世代は、日経新春杯(G2)をヨーホーレイク、東京新聞杯(G3)をイルーシヴパンサーが制しているように勢いがあるだけに、強敵になりそうだ。

 ただ別定戦の今回、ユーバーレーベンとの斤量差はジャパンC時の4キロから2キロへ縮まった。また、レッドジェネシスとは同じ56キロを背負うため、経験豊富なサンレイポケットに有利に働きそうだ。

 そしてサンレイポケットの勝利の鍵を握っているのは、鞍上の鮫島克駿騎手だろう。同騎手といえば、前走後のコメントが謙虚すぎる、と話題になったことが記憶に新しい。

 10番人気ながらスターホース相手に4着と好走し、十分満足できる結果かと多くのファンが思ったことだろう。しかし、「上位3頭に割って入れなかったのは、私の技術不足です」と、反省していたことには驚かされた。

 レース後のコメントは、一般的に道中の展開や馬の状態面に言及し、自身の騎乗については触れない騎手も多い。

 ただ、今回の鮫島駿騎手の場合、「馬は良い走りをしていた」と、パートナーの健闘を称え、上位3着以内に入れなかったのは自分の責任としている。その真摯な姿勢は、サンレイポケットの馬券を購入していたファンからも絶賛されるほどだった。

「過去2戦の結果は、傍目から見ると十分なように映ります。それでも、鮫島駿騎手があれだけ自分を責めて悔しがるというのは、それだけサンレイポケットが勝ち負けを意識できるほどの実力をつけているという事でしょう。

ジャパンCでは、馬場コンディションを分析し、道中は内目をロスなく運び、最後は馬場の良い外に出す好騎乗に見えます。ただ勝負所で少し置かれる場面があったのも確か。最後の末脚は上位3頭に迫る勢いだっただけに、その辺りが本人には悔やまれたのかもしれませんね」(競馬記者)

 トップクラスを相手に好戦しただけに、今回サンレイポケットの勝機は十分あるだろう。

 今年こそ悲願のG1制覇を狙うコンビにとって、これからを見据える重要な一戦となる。今度こそサンレイポケットを勝利に導くことが出来るか、鮫島駿騎手の手腕に期待したい。

(文=椎名佳祐)

<著者プロフィール>
 ディープインパクトの菊花賞を現地観戦し競馬にのめり込む。馬券はアドマイヤジャパン単勝勝負で直線は卒倒した。平日は地方、週末は中央競馬と競馬漬けの日々を送る。

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