元JRA安藤勝己氏のツイートに反論!? 安田記念(G1)浜中俊×ソウルラッシュ「どん詰まり」後に起こった“場外戦”の行方

 5日、東京競馬場で行われた安田記念(G1)は、池添謙一騎手の4番人気ソングラインが嬉しいG1初制覇。激闘を終えた鞍上の言葉通り、前走のヴィクトリアマイル(G1)では道中に躓くシーンもあり5着に敗れたが、今回はスムーズさを第一に心掛けた好騎乗も光った。

 その一方で、最後の直線では「どん詰まり」となった挙句、他馬との接触なども重なり不完全燃焼の13着に終わったのが、4連勝中だったソウルラッシュ(牡4、栗東・池江泰寿厩舎)だ。

 昨年マイル戦線に活路を求めてから4連勝し「モーリスの再来」とまで噂された逸材だが、前走のマイラーズC(G2)で繰り出したような鋭い末脚は影を潜めた。

 フルゲート18頭立ての芝1600mで行われた一戦は、大方の予想通りホウオウアマゾンが逃げる展開。最初の3ハロン通過タイム34秒7のスローペースのなか、中団よりやや後方の13番手を追走していたソウルラッシュは、終始楽な手応えで前の馬達を見ながら最後の直線を迎えた。

浜中俊騎手

 ところが「直線は前が壁になって追えませんでした」と鞍上の浜中俊騎手が振り返っていた通り、馬場の悪い内側を避けて必死に外へ持ち出そうとするも、馬群の中にいたため中々進路が開かず追い出しを待たされてしまう。

 残り300m付近で外は諦めて内に進路を切り替えて追い出すも、今度はM.デムーロ騎手のロータスランドと接触。その後バランスを立て直したが、再度岩田望来騎手のヴァンドギャルドと接触するダブルパンチで万事休す。結局ゴールまでまともに追うことすら出来ず、ファンにとっては何とも後味の悪い内容となった。

 そんな”モヤモヤ”の矛先を向けられたのが、今や競馬界のご意見番となっている元JRA騎手の安藤勝己氏だ。

安藤氏に「レース見てましたか?」

 

 レース後、安藤氏はいつものように自身のTwitterを通じて、安田記念を独自の視点から回顧。ソウルラッシュについては「ここまで馬場の恩恵あったからな」と、この日が絶好の馬場コンディションだったことを敗因として挙げた。

 しかし、これを見たファンから「スムーズなら勝ち負けに入ってた」「前が壁で終始進路がなかったの見ましたか?」「的外れなコメント」など批判的な返信が相次ぐ事態に……。

 これに対し同氏は「もちろん直線詰まったのは見てるよ。ただ、馬場悪い時のほうが、道中で脚がしっかりタマっとるの。そうなると今日みたいに慌てて仕掛ける必要がないからね」とすぐさま大人な対応。改めて元騎手ならではの目線でわかりやすく解説した。

「今回はたまたま意図したものとは違う方向にファンの方に捉えられてしまったようですね。安藤氏のレース回顧は的確と評判ですし、実際浜中騎手はレース後にJRAから『最後の直線コースで内側に斜行したこと』ついて戒告を受けています。

本人も『上手く自分が誘導できませんでした。申し訳ない気持ちです』と敗戦の弁を述べていましたし、安藤氏の分析通り”騎手の焦り”が今回のような不完全燃焼に繋がったかもしれないですね」(競馬誌ライター)

 レース後に思わぬ“場外戦”が繰り広げられたが、終始大人な対応をみせた安藤氏には現役時代同様”一点の焦り”も見られなかった。

(文=ハイキック熊田)

<著者プロフィール>
 ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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