ヴィクトリアマイル(G1)ソングライン勝利でリバティアイランドの「オークス制覇」に黄信号!? 辿る運命は2年前のソダシと同じ?
14日、東京競馬場で行われたヴィクトリアマイル(G1)は4番人気のソングライン(牝5歳、美浦・林徹厩舎)が優勝。昨年の安田記念(G1)に続くG1・2勝目を挙げた。
6戦5連対という戦績が示す通り、府中のマイル戦はソングラインが最も得意とする舞台。近2走は不甲斐ない結果に終わっていただけに、陣営としても会心の勝利だったに違いない。
一方で、1番人気に支持されるも3着に敗れたのがスターズオンアース(牝4歳、美浦・高柳瑞樹厩舎)だ。課題のスタートを決め、好位からレースを進めたものの、直線で伸びあぐねての3着。レース後にC.ルメール騎手が「この馬は2000m以上が合っています」とコメントしたように上位2頭とは距離適性の差も出た結果だろう。
3頭が出走していた関東馬のうちの2頭が明暗を分けたヴィクトリアマイルだが、2月のフェブラリー(G1)から続く“流れ”は変わらなかった。
先週のこの記事でも紹介したように、今年行われた平地G1は地元馬が遠征馬を圧倒。ヴィクトリアマイルまでのG1・8戦全てで関東馬が関東圏のレースを、関西馬が関西圏のレースを勝利している。
ヴィクトリアマイルでも3番人気に推された関西馬のソダシがゴール寸前でソングラインに差され、この流れは継続。21日に東京競馬場で行われるオークス(G1)では、関西馬がこのジンクスに挑むことになった。
オークスの登録馬21頭の顔触れを見ると、関西馬14頭に対し、地元関東馬は7頭だけ。『netkeiba.com』が公開している単勝予想オッズでも、4番人気までを関西馬が占める「西高東低」のレースが予想されている。
優位に立つ関西馬の中でも圧倒的な注目を浴びるのはリバティアイランド(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)だろう。
辿る運命は2年前のソダシと同じ?
これまで4戦3勝の戦績で、近2走は阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)と桜花賞(G1)を連勝中。近2走のレース内容からすでに同世代の牝馬とは勝負付けが済んでいるといっても過言ではない。
2400mの距離こそ未経験だが、それは他の馬も同じ。長距離輸送は経験済みで、これといった大きな死角は見当たらない。
今年のように地元馬がG1を勝ち続ける流れは2年前にもあった。前回はオークスで関東馬ユーバーレーベンが勝利し、1番人気に推された関西馬のソダシがまさかの初黒星を喫した。今となっては2400mなら仕方がないと片付けられるが、当時は単勝オッズ1.9倍のソダシ1強ムード。直線で沈んでいく姿はショッキング以外の何ものでもなかった。
今年のリバティアイランドはおそらく2年前のソダシを上回る支持を受けるだろう。しかし、競馬に絶対がないのは誰もが知るところ。2年前と同じように関東馬が立ちはだかる可能性はゼロではない。
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