
【目黒記念(G2)展望】ダービー直後の大勝負!4戦3勝の良血牝馬が「凱旋門賞出走」を懸けて登場!?
1932年に創設された目黒記念(G2)は、当初、春秋の年2回開催だった。年1回の開催に変更されたのはグレード制が始まった84年。今の日本ダービー(G1)と同日開催になったのは2006年になってからだ。
137回目を迎える今年は28日の最終12Rに組まれている。ダービーより100m長い2500mで争われる難解なハンデ戦を展望していこう。
最大の注目を集めそうなのは良血牝馬のサリエラ(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎)だろう。
先日発表された凱旋門賞(仏G1)の登録馬で日本馬は3頭。そのうちの1頭が兄姉にサリオスとサラキアを持つ4戦3勝の本馬だった。
2歳秋にデビューしたものの、体質の問題で間隔を空けながら、1年半かけてようやく5戦目を迎える。しかし、過去4戦で見せたのは一級品と呼べるパフォーマンスそのものだった。
初戦は2歳11月の東京・芝1800m。逃げて3馬身差の初陣Vを飾ると、3歳6月の2戦目は古馬相手の1勝クラス(東京・芝2000m)で快勝。出遅れもあって、後方からの競馬となったが、直線で豪脚を繰り出した。
秋は秋華賞(G1)トライアルのローズS(G2)に向かい、アートハウスに次ぐ2番人気に推された。スタートを決めたものの、道中は先行集団からやや離れた中団を追走。直線で馬群を割って末脚を伸ばしたが、アートハウスには半馬身及ばなかった。それでも秋華賞の優先出走権を獲得するとともに賞金加算には成功した。
その後は中3週の秋華賞に向かわず、今年1月の白富士S(L)で今年の初戦を迎える。当日はイン有利な馬場での開催だったが、サリエラはここでも中団から直線で外を回して勝利。最後はしぶとく逃げ粘る強敵ドーブネを破って、着差(1.1/4馬身)以上に強い内容でオープンクラス初勝利を挙げた。
これまで4戦中3戦で手綱を取っているのはC.ルメール騎手。前走後には「以前はエンジンの掛かりが遅かった馬ですが、今日は良い反応をしてくれました」「身体も少し大きくなってパワーアップしていました」と話しており、古馬になっての成長に手応えを感じ取った様子。今回の結果次第で凱旋門賞の出否が決まるとも報じられているが、文句なしの勝利で大舞台へと駒を進められるだろうか。

そんなサリエラに立ちはだかるのは、連覇を狙うボッケリーニ(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)だ。
G1・2勝馬ラブリーデイの全弟として注目を浴びた本馬も、もう7歳。4歳だった20年12月に中日新聞杯(G3)を制して重賞ウイナーの仲間入りを果たしたが、その後はローカル重賞で好走するもなかなか勝てないレースが続いた。
そんななか、2つ目の重賞タイトルを手にしたのが昨年の当レースだった。57.5kgのトップハンデも難なく克服。価値ある勝利を飾った。
その後は京都大賞典(G2)と前走・日経賞(G2)はともに2着と好走しているが、昨年のジャパンC(G1)が17着、有馬記念(G1)は11着と、G1では高い壁に阻まれている。今回は過去5回の競馬で、「1-3-1-0」と馬券圏外ゼロのG2戦だけに、軽視するわけにはいかないだろう。
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